超越者としての権力を手にすることができる天界の椅子。
その玉座を巡って、選出された者達が広大な大陸で戦うファンタジー版のデスゲーム物です。
シンプルでありながら奥の深いルールによってゲーム性が生まれ、そして何より強烈な個性を持ったキャラ達のおかげで、ぐいぐいと読み進めることができました。
『魔術師』とは言っても魔術より剣の得意な美騎士。
天界から追放された、どこか『人間くささ』を持った堕天使。
たった一人で国を築き、ローラー作戦でゴリ推しちゃうガイコツ皇帝。
剣も魔法も使えない最弱の、しかし記録を管理する事に関しては最強の書記官。
殺戮することしかしない、できない狂戦士。
自分の本質すら曖昧になった、孤独な多重人格者達。
天界から遣われし、激情を秘めた機械的天使。
世の醜さを嘆き、子供を愛するドラゴンシスター。
そして参戦してイキナリ大陸の一片を腐敗させちゃった『闇』の少女。
……と、どれもこれも個性の濃い9名のキャラが主軸になっています。
そんな彼らがどのようにして戦い、そして最後に椅子に座るのは誰なのか。そして見え隠れする天界側の真実とは何なのか。
とても展開が気になる内容でした。