第4話 レクリエイターズは虚構寄り「虚構VS現実」なのか
レクリエイターズは、作品のキャラクターたちが現実世界に次々と現界。軍服の姫君の狙いはまだわからないが、彼女の野望を止めることができるのか。問題が壮大過ぎて、登場人物にとっても「どうすればいいかわからない」空気がひしひし伝わってくる。この手探り感、嫌いじゃない。
「虚構VS現実」といえば、シン・ゴジラだ。あれは実写作品であり、完璧に構築された現実世界をゴジラと呼ばれる虚構がすべてを破壊し尽くす。それと対峙する物語だった。
レクリエイターズはどうなのか。なんと内閣府が出張ってきた。まるで自衛隊がファンタジーの世界に派遣されるGATEのような展開だが、これがなかなか小気味よい。ファンタジー過ぎない設定がいい塩梅だ。
実際に、こうなるのかどうか。それはぶっちゃけどうでもいい。ただ、レクリエイターズの登場人物たちは、どことなく生っぽいのだ。例えば、主人公よりもリーダーシップを発揮し、熱い魂を発揮する作家・松原がいる。この男が格好いい。
松原が小説家であるために、異常事態への対応力が高いのはわかる。その上で、自身の創作によって生まれたキャラクターへの愛も深い。この作品では、キャラクターたちと創造主と呼ばれるクリエイターたちが多数登場する。
そのひとりひとりの作り込みに違和感がなく、キャラクターたちは、現実と虚構の世界設定の違いに戸惑う。作家たちは、自身の設定とキャラクターの性格の一致に驚く。「現実に居るとこんな感じか」と作家たちが口にするのが面白い。
自分が生きる現実はつまらない。そんなものをトレースされても興ざめ。かといってご都合主義の虚構にも飽き飽きだ。需要はここにあるのか。レクリエイターズの面白さはここにあるのか。
最後まで期待したい。
サブカル四方山話 龍眼喰 仁智 @motoyakito
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