第4話 最終決戦――社白真 VS 真黒暗部


 悪魔との戦いから一週間が過ぎた。

 そして今日は、真黒が海外出張から戻る日。

 この日に備えて、俺たちは決戦の準備を整えた。

 

「社君、本当にやるのね?」


 早朝のオフィスで、彼方さんが俺に最終確認をする。

 彼女には、色々と無茶をお願いしてしまった。


「ああ。

 勝機があるとすれば今しかない」

「……わかった。

 じゃあ、これを。

 あなたに言われた通り、真黒が行った不正に関するデータをまとめてあるから」


 彼方さんから、SDカードを渡された。

 そのデータは、真黒に突きつける為のものであると同時に。

 俺が敗れた際に、ネットに流してもらうように頼んでいる。

 真黒を倒すことが出来ないなら、永遠にデータとして、あの男の罪を残し続ける。

 それでも、あの男に与えられるダメージは微々たるものかもしれないが……。


「助かる。

 すまない、彼方さん。

 俺の我儘に付き合わせることになってしまったな」

「協力を持ちかけたのは私よ?

 それに心中するつもりなんてないわ。

 もし本当に、真黒を潰すことが出来るなら、あなたと心中したっていいけど?」


 物騒なことを言って、彼方さんは苦笑した。


「そもそも、負けるつもりはないけどな」

「わかってる。

 だから、別れの挨拶はしないわよ?」 

「ああ」


 彼方との会話を終えて、踵を返す。


「社さん……」


 俺と彼方さんが話を終えると。

 仇花が不安そうに、声を掛けてきた。


「仇花、色々とありがとうな。

 キミが俺に付いて来てくれて、本当に助かった。

 俺一人だったら、今日――この日を迎えることは出来なかった」


 それどころか。

 サターナに襲われた日、俺の戦いは終わってしまったかもしれない。

 ピンチを切り抜けることが出来たのも、彼女が居てくれたからだ。


「社さんは、私を救ってくれましたから。

 だからずっと、あなたの役に立ちたいと思っていました」

「なら、お互い様だな。

 役立つどころか、仇花は俺を救ってくれたよ」

「……そんな……私は……」


 仇花は複雑そうな顔を見せる。

 続けて、俺に何か伝えたいことがあるように、顔を上げては伏せてを繰り返す。

 少しの逡巡の後、


「戻ってきたら、色々と話させてもらいますから!

 でも、これだけは今伝えておきます。

 ……私は……――社さんが勝つって信じてますから!

 この真っ黒な会社を、真っ白に変えてください!」


 彼女の目を、俺はしっかりと見つめ返し、


「ああ、任せろ」


 仇花と約束を交わした。

 ……あとは、そうだな。


『ゼウス。

 お前にも、感謝しておくよ。

 俺が立ち上がる機会をくれたのは、お前だからな』

『やだ白真、あなたさっきからフラグ立てまくりよ?

 こういうの、あなたの世界じゃ死亡フラグって言うんでしょ?』


 そういうこと、良く知ってるな。


『白真、私は感謝とかいいわ。

 だから、これから始める大ボス退治で、最高にスカッとさせてね!』


 最初から最後まで、一度もブレないゼウスに。

 俺は思わず苦笑してしまう。

 だが、誓おう。


『スカッとポイントを、大量獲得させてもらうぞ』

『ええ、奮発してあげるわ!』


 三人の仲間たちと会話を終えて。

 俺は決戦の場へ向かった。




      ※




 扉が開いた。


「話は全て、こちらの都合のいいように纏まりましたね。

 これも、社長の手腕です」

「大したことでは……」


 秘書と話していた真黒が、会話を止め。

 本来は自分がいるべき玉座を――そこに座っている俺を直視した。


『ぷぷぷっ、白真。

 あいつ、流石に驚いたみたいね』


 そのようだ。

 真黒の皮肉めいた笑みが、今ばかりは消えていた。


「なっ――あなたが何故ここに、いえ、それよりも、そこはあなたが座るべき場所では――」

「君は下がれ」

「……え?」

「下がれと言った」

「は、はい。

 かしこまりました……失礼いたします」


 真黒は俺を咎めもせずに、秘書を下がらせた。


「……お帰りなさいませ、真黒社長」

「なんだ?

 まだ私を社長と呼ぶのか?」

「勿論ですよ。 

 この会社の社長はあなたですから。

 汚職を重ねて作られた、いつ瓦解してもおかしくない城ですがね」


 俺の挑発を受け、真黒は楽し気な笑みを浮かべる。

 その笑みは、狩りを楽しむ獣のように獰猛で。

 獲物をどう食い殺すかを想像しているようだった。


「私と戦う為の準備は整った。

 そう理解していいのかね?」

「ええ。

 この中には――これまでにあなたが行った不正の数々が証拠として収まっています」


 机の上に、彼方から預かったSDカードを置く。

 しかし、真黒は顔色一つ変えない。


「ほう……私の不正かね?」

「調べれば調べるほど、あんたは黒く染まっていくよ。

 この会社をデカくする為に、どれだけの犠牲者を積み上げてきた?」


 犠牲――その言葉に反応するように、真黒は愉悦に満ちた表情に変わった。


「資本主義社会であれば、利益を上げるのは当然だろ?

 得る者がいれば、失う者もいる。

 奪い、奪われるのが社会ではないかな?」

「とぼけるなよ。

 社会の構造を話してるんじゃねえんだ。

 あんたが洗脳して、消耗品のように扱った。

 この腐った会社をデカくする為に犠牲になった人たちの話をしてるんだ」

「洗脳?

 なんのことかな?」

「隠す必要はないだろ?

 真黒の教育プログラム――それは、チートで従業員を洗脳していただけなんだろ?」


 もう隠す必要もない。

 ここに来た以上、お互い化かし合いは終わりだ。


「……そうか。

 君もやはり、力を持っていたというわけだ」


 ポン――と、ワザとらしく手を打ち。

 納得するように真黒が頷き、


「なあ社君、末端など消耗品と同じではないかね?

 居なくなれば補充がきくんだ。

 私の知り合いの人材派遣会社の社長は、良く口にしているよ。

 商品に感情は要らないとね。

 だから私は思い付いた。

 働く為だけに存在する消耗品を生み出すことが出来れば、私の理想とする会社が生み出せるのではないかと」


 それは全て自分の都合。

 他人の感情を無視した自分勝手な理屈。


「だが、どれだけ社員教育をしようと。

 そんな消耗品を生み出すことは出来なかった。

 だからね――私は力を得た時、心底を震えたよ。

 これで、私の願った理想の会社が生み出せると」


 力を手に入れる前から、元より悪魔のような男が。

 本物の悪魔に見出された、悪夢のような出来事。

 それが真黒カンパニーが生み出されたそもそもの原因。


「我々は選ばれた存在だ。

 神の如き、万能を扱う資格を得たのだからね。

 力を得た以上は責任があるだろ?」

「責任?」

「そうさ。

 事実、私はこの国の経済を支えている。

 そしていつかは世界に私の思想を植え付け、理想の国際社会を生み出す」

「誰もがお前の意のままに動く、地獄のような世界か?」


 否定するように、真黒は呆れたように首を振った。


「社君、君はわかっていないな。

 全てを支配しては、経済の発展は止まってしまうだろ?

 競争相手がいることは、重要なことなのだよ。

 それが自分を高めることに繋がる。

 私がこうして君を相手にしているのも、自らを高める一環さ」


 ゲームでも楽しむみたいな口振りに、俺は吐き気がした。


「もういい。

 お前の思想なんて聞くだけ無駄だ。

 理解しようとも思えない」

「そうか、残念だよ。

 選ばれた者同士、通じ合えるものがあると思っていたんだがね」


 そんなことを言っておいて。

 こいつは最初から、他者を理解するつもりなんてないのだろう。

 少しでも、相手の気持ちを理解しようという想いがあるのなら。

 人を消耗品などと揶揄できるはずがないのだから。


「真黒、最後通告だ。

 自首して今までの罪を、全て償え」

「罪……?

 ……ああ、もしや洗脳のことを言っているのか?

 仮に私が自首をしたとして、誰が洗脳など信じるかな?」

「それだけじゃない。

 粉飾決算や労基違反。

 是正しなきゃならない不正ばかりだろ?」


 証拠のデータはこちらにあるのだ。

 もみ消すことは出来たとしても、事実は間違いなく存在する。


「そのデータは、彼方君が調査していたものかな?」

「……どういう意味だ?」

「彼女は気付いていなかったのかな?

 こそこそ私を嗅ぎまわっていることを、今まで容認してやっていたんだが」

「……彼方さんが敵であることをわかっていたのか?」

「敵ではないよ。

 取るに足らない存在だった。

 脅威になるほどなら、私も楽しめたかもしれないがね」


 全ては掌の上だった……か。


「まぁ、どのような状況であろうと。

 この洗脳の力があれば――私に脅威などはないがね」


 洗脳という絶対的な力と。

 大企業のトップであるという優位な立場であったからこそ。

 どれだけ敵がいる危機的な状況でも、楽むなどと口に出来るのだろう。


「……交渉決裂だな」

「覚えておきたまえ。

 交渉とは対等な立場だからこそ行う意味がある」

「この一対一の状況で、今も自分が優位だと?」

「ああ、間違いなくな。

 正直に話すが、君の力がどういうものなのかは、私もわかっていない。

 だが、私が君に負けることは、絶対にない」


 不気味なほど、真黒は自信に満ちている。

 それは百戦錬磨の常勝者であるからこそのものだろう。

 だが、その慢心にこそ勝機はある。


「社君、一つ教えておこう。

 私の力――それは、相手に声を聞かせるだけで発動可能なのだ」

「声……?」

「そう。

 つまり君は既に――私の洗脳にかかっている」


 洗脳にかかっている――その言葉をトリガーとするように。

 俺の意識は、どこかへ誘導されていくのがわかった。

 社長室で、初めて真黒の力にかかった時と同じ感覚だ。

 深く、深く、闇の中へと堕ちていく。

 まるで永遠の眠りに着くような、夢を見ているかのような、不思議な気分だ。

 これが洗脳されていくということ……?


「……さあ、洗脳は完了した。

 今後も私の為に、粉骨砕身働いてくれたまえ。

 その命尽きるまでね」

「イヤだね」

「え……?」


 真黒の口から、間抜けな声が漏れ出した。


「イヤだと言ったのが聞こえなかったのか?」

「ば、馬鹿なっ!?

 何故だっ!?

 私の万能なる力が――!?」


 初めてだな。

 この男の驚愕する顔を見るのは。


『ぷぷぷぷっ!

 白真、あいつビビってるわよ!

 マジでビビっちゃってるわよ!』


 ゼウスの声は、普段以上に弾んでいた。


「真黒……お前だけ俺に力を教えてくれるのは、フェアじゃないよな。

 だから種明かしをしてやる」


 だが、まだまだこれからだ。

 もう二度と、皮肉に満ちた笑みを浮かべられると思うな。


「俺の力――女神から貰ったチートは支配。

 殴った相手を支配することが出来る」

「殴った相手?

 だが、私はまだ殴られてなど……」

「まだわからないのか?

 俺は支配のチートを自分に使ったんだ。

 自分自身を殴ることでな」

「……なっ――まさか貴様は……」


 真黒の顔が醜く歪む。

 理解できないものに怯えるように。


「やっと気付いたか。

 俺は絶対に真黒暗部の洗脳にかかるな。

 そう自分を支配したんだよ」

「……私の能力に勘付いていたからこそ。

 先に手を打っていた……というわけか」


 自分が裏をかかれていたことが、余程悔しかったのだろう。

 真黒は苦渋を舐めたように、歯を嚙み締めた。


「これでわかっただろ?

 お前のチートは俺には通用しない」

「……」


 勝利を宣言に、真黒は無言のまま俺を見つめる。

 そして、


「ふっ……――ふふふふふ、ふははははははははっ!!!」


 唐突に笑いだした。


『し、白真、あいつ壊れちゃったのかしら……?』


 狂ったように、真黒は笑い続けている。

 予想外の敗北に、気がふれたのか?

 訝しい眼差しを真黒に送ると。


「これはこれは……社君、認めよう。

 君は想像以上に、これまでにないほどに、私を楽しませてくれている」

「楽しませる?

 自分の力が通じない相手に、良くそんな余裕ぶったことが言えるな?」


 警戒する。

 この余裕に理由がないわけがない。

 相手がどれだけ人道に反したクソ野郎だろうと、海千山千の猛者なのだ。


「これでもね。

 力を得る前は、自らの力のみでのし上がってきたんだ。

 私は無能とは違う。

 最悪を想定していないわけがないだろ?」


 自分のチートが通用しない相手がいる。

 真黒はその可能性を考慮していた?


「お前が何をしようと。

 俺が今、この場でお前を支配すれば――」

「そんなことをすれば、後悔することになると思うがね?」

「後悔……?」

「入りたまえ」


 疑問に答える代わり、真黒がそんなことを言った。

 社長室の扉が開く。


「……社長、お待たせいたしました」

「いや、よくやってくれた」


 快く真黒が迎え入れた人物は、


「仇花……!?

 それに……」

「ごめん、社君……。

 油断したわ」


 社長室に入って来た仇花が、彼方さんを拘束していた。


「……社君、君が本社へと来た日。

 仇花君と共に社長室へ来たのを覚えているかな?」

「……真黒、貴様……」

「そうだ。

 既にあの時、私は仇花君を洗脳していたのだよ。

 私の意のままに動くようにとね」


 真黒のチートが声をかけるだけで発動するのなら。

 社内の人間全てが、洗脳されていてもおかしくはない。


「彼方怜悧が集めていたデータも、全て消去しておきました」

「そうか。

 残念だな、君たちがやってきたことは徒労に終わったようだ」

「ぐっ……真黒、あんたは――私が殺してやるっ!」


 復讐者として、彼方さんが呪いの言葉を吐く。

 彼女の真黒への怒りは本物のようだ。


「……君は確か、過労死した父親の復讐の為に、私に近付いたんだったか?

 君の父が死んだのは、本人が無能だったせいだろ?

 同様の環境でも、働けている者は大勢いるのだから」

「ふざけるなっ!」

「ただ吠えるだけでは意味がないぞ?

 君もまた、何もできずに終わるのだろうけどな」

「くそっ、くそおおおおっ!

 ちきしょう!

 ちきしょうっ!!」


 泣き喚く彼方さんを見て、真黒は愉悦を浮かべた。

 そして俺に向き直り。

 

「さて、社君。

 確かに君は、今私を倒すことが出来るチャンスを得ている。

 だから交渉しようじゃないか?」

「必要ない」


 俺の中ではもう、こいつとの交渉の余地はない。

 もう俺は――真黒暗部をぶっ飛ばすと決めているのだから。


「必要ない?

 ほう……いいのかね?

 仇花君と彼方君を殺すのも、私は厭わない。

 それとも、犠牲を厭わず目的をなすか?

 ならば君は、私は同じということになるが?」

「俺は仇花も、彼方さんも、誰も犠牲になんてしない」

「ほう……」


 真黒は俺の次の手を待っていた。

 そこで――部屋の中に黒く大きな影が浮かぶ。


「うん?

 なんだ、サターナか」

「暗部……」


 影の中からサターナが現れた。


「なんだサターナ?

 私の勝利を見届けに来たのか?」

「いいえ、あなたの敗北を見届けにきたの」

「は……?」


 言ってサターナが手を掲げる。

 黒い影が仇花を覆い、ふわっと消えた。

 瞬間――


「え……あ、あれ……?

 わ、私は……」

「仇花才華、あなたにかけられた洗脳を解いたわ」

「え、洗脳?」


 まだ状況を把握できない仇花。

 だが、彼女以上に戸惑っている男がいる。


「さ、サターナ!

 何をふざけている!

 今直ぐに洗脳をかけなおせっ!

 かけなおすんだっ!」


 真黒の顔面が焦燥感に満たされた。

 一切の余裕を排している。

 それはそうだろう。

 この男は切り札をなくしたも同然なのだから。


「無駄だ、真黒。

 サターナは今、俺に支配されている」

「ば、馬鹿なっ!

 あ、悪魔であるサターナを支配だと!?」

「その証拠に、そいつは俺の命令に忠実に動く。

 そうだよな、サターナ?」

「ええ……」


 サターナが俺に寄って来た。


『女神も悪魔も支配しちゃうとか。

 白真って傲慢よねぇ』


 そのお陰で助かったんだろお前は。

 だが、傲慢と言われても仕方ない。

 誰かを支配するなんて……本来は許された行為ではないのだから。

 俺も真黒も、人道に反したことをしているという点は、確かに変わらない。

 でも――俺には覚悟はある。

 間違っていると誰に言われようと、俺が正しいと思う行いを。

 この男を俺はぶっ飛ばして――


「終わりだ、真黒。

 今からお前に下すのは――お前が今まで今まで苦しめた人――全員分の怒りと悲しみ、無念――全ての想いを込めた――一撃」


 俺はこの真っ黒な会社を――真っ白に変えてやる!


「そんな――私は、私が、この私が――」

「制裁を受けろっ!!」

「やめろおおおおおおお――ぶほおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」


 俺の鉄拳が真黒の顔面を捉えた。

 インパクトの瞬間――気のせいかもしれないが、光が上がった気がした。


『ああああぁぁぁんっ!

 さいっこ~~~うっ!!

 やっぱりこれよね、これぇ!』


 それはまるで、非道な行いをし尽くした真黒への制裁を、天が祝福するようだった。

 真黒を殴ったことで、神の支配ドミネーションによる支配は成功した。


「勝ったん……ですか?」

「お、終わったの……?」

「ああ、俺たちの勝ちだ。

 サターナ、真黒からチートを奪うことは出来るか?

 後、今まで真黒に操られていた人たちの洗脳を解きたいんだが?」

「真黒から力を奪えば、全員の洗脳が解けます」

「そうか、なら直ぐに頼む」


 サターナが、真黒の洗脳の力を奪った。


「後は……」


 そして――俺は真黒に命令を下した。

 今まで罪全てを償わせる為に。


「真黒、直ぐに記者会見を開け。

 テレビを通じて今まで悪事を全て暴露し、罪を償え」

「……わかりました」


 行動は迅速。

 突然の記者会見で発表された、真黒暗部の暴露に国内は激震することになった。

 当然、真黒カンパニーの株価は暴落。

 しかし、株式の大半を真黒が所有していた上に、インサイダー取引も多く行われていたことが発覚し、被害を受けたのは不正を働いたものたちだけだった。

 また、全ての原因は自分にあるとして、企業にではなく自分にヘイトを集めたことで、会社への被害を最低限に収めている。

 役員幹部の洗脳も解け、今後はクリーンな企業を作っていくことを発表。

 真黒カンパニーの代表には彼方怜悧が就くことになり。

 連日連夜放送されていた、真黒カンパニーのニュースも次第に落ち着きを見せたが、この事件を機に、社会人の労働環境の問題は大きく取り上げられ、世論を動かすほどになった。

 政府も力を入れて対策せねばならず、日本社会は一応はいい方向に進んでいる。


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