甘酸っぱくても実ってる

「お前、いい加減勉強真面目にやれよな」


「言われる筋合いはないな」


「はぁ……俺と一緒の大学行くって言ってたじゃねえか」


「私の学力だったら行けるからな」


「へーへー分かりましたよ」


「ばーか」


「ん?なんつった?」


「……はぁ」


「ため息つくなよ」


「……お前も、彼女とか作るんだろう?」


「んぇ?」


「んぇ?ってなんだよw

……そのまんまの意味。いい加減お前も彼女つくらないと、だろ」


「あ、ああ。うん。まあ、そうだな」


「なんだ?今好きな人でもいるのか」


「いない……わけでもないけど」


「この学校のやつか?」


「ああ」


「……っふ

じゃあ、今のうちに告白でもしておかないと、後悔するぞ?」


「……ああ、そうだな」


「もう卒業か……早かったな」


「おう。俺はお前といれて楽しかった」


「きゅ、急に改まるなよ」


「だから……ッ!」


「……」


「これからも俺と一緒にいてください。」


「……それは、どういう、意味で捉えたらいいのかな?」


「」


「」


「……月が綺麗ですね」


「……月は、ずっと前から輝いていますよ?」


「ふっ……」


「ぷっ……あはは」


「笑うなよ」


「私らにはこんな綺麗な形じゃなくてもっと歪なものでいいらしいぞ?」


「そうだな…これからも、よろしくな」


「おう!こちらこそ、よろしくな!」



────幼なじみの部屋で

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