第6話 「じょうぶな男」
最悪最悪……。
廊下に仁王立ちしている陽花は、思わず山下景に腹パンをしてしまい、ちょっとした注目を浴びていた。とある女子たちが先生を呼びに行ったのか階段をかけ下りる音がした。先生にバレたらアウトだ…!
「ちょ、山下。ほんとごめん。大丈夫…なわけないよね…」
景は倒れているので返事はしないと分かっていたが謝らずにはいられなかった。他のクラスの人たちも集まってきた…。里緒や玲愛に心配かけちゃうな…。あぁ…私の高校生活終わった…。
「あれ。佐伯さん。どうしたの」
ふと聞き覚えのある声が聞こえた。聞こえるはずのない声。山下景の声だ。
「……へ?」
「なんで下向いてるの?なんか周りにも人たくさんいるし…?」
「え?さっき殴られて倒れなかった?え?」
「あー。俺の体強いから。なんかよく殴られてて、殴られるのなれちゃった。」
景は平然とした顔でそう言った。
旧 佐伯ちゃんの日常 まっしろけっけ @saitou_h0222
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます