第5話「きっと大丈夫(?)」

歩いていると教室へ近づいていった。


「おー!ここが俺たちの教室か~!佐伯さんとイチャイチャラブラブするぞ!」

「………」


陽花は呆れていた。ここまでしてくる人は今までいなかった。変で不思議な人…。

そう思っていると陽花達は教室の目の前に立っていた。


「じゃあここで一旦お別れだね~また後でー」

「あー…悠斗…お前だけぼっちじゃないか…ご愁傷さま…」


悠斗は教室へ向かって歩いていった。ふと景の方を見ると、何故か悠斗に向かって拝んでいた。景のテンションにはついていけないと思った。



「仲良しだね。里緒くんたち。」

「仲良しっていうか…前に色々あってさ」

「………へーそうなんだ。あ!俺、教室行くね!」

「お、おう…」



景は陽花の腕を引っ張る。景の事だからなん

か聞いてくるだろうなと思い、口を開いてしまって失敗したと感じたが大丈夫だった。空気は読めるのだろうか。


「っていうか……さりげなく手を握るな!!握るなら、やまも…」


陽花はハッと我に返る。危うく腐女子だとバレてしまう所だった。こいつにバレたら面倒くさそうだから絶対に言わない。今決めた。


「え?なにー?じゃあ恋人繋ぎ?」

「……は?」


陽花はイライラが込み上げてきた。拳を作り、振り上げる。


「ふざけた事言ってんじゃないわよ!!」


景の腹に強烈なパンチが当たる。景は倒れる。するとあたりが一気に騒がしくなる。


「え…あれやばくない?大丈夫なの?」

「先生呼ぶー?」


あ。やばい。やばいやばいやばいぞ。こんな勢いよく当たるとは思わなかった。山下も倒れてるし…。入学式から問題起こすとかやだよ…。


どうしよう…!

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