第4話「仲良し?」
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「ねぇねぇ、自己紹介してなくない?佐伯さんは分かるけど他の人たちの名前分かんなくて」
さっきの告白?から少し時間がたっていた。山下を除いて皆無言だった所、悠斗が口を開く。そういえば自己紹介してないな。
「じゃあ自己紹介しよー!俺は
「ちょっと景!好きな人とかどうでもいいでしょ!えっと、僕は
悠斗は手をひらひらと振る。やっぱりチャラそうだ。髪はオシャレな感じでふわっとしており、金に近い茶髪。タレ目な景とは違い、目は大きくどちらかといえばツリ目だ。
「じゃあ次、ちっちゃい男の子!」
「なんだこのボサボサ頭、ちっちゃくねぇし…俺は増田里緒。」
「里緒くん!!わー!ちっちゃくて可愛い~」
景が里緒の頭を撫でる。2人の身長差は15cmくらいありそうだ。景は身長が大きいのだ。それとも里緒が小さいだけか…。
「うるせぇデカブツ。俺は2年生だぞ?殺す」
「えぇ!2年生だったの…でも、口悪い所も可愛いな~」
景は猫を撫でるように里緒の頭を撫でる。この2人もいいカップルじゃないか…?
「ねぇねぇ玲愛姉。里緒兄と山下のカップリングも良くない?」
「………」
「玲愛姉?」
陽花は玲愛の顔を覗き込む。すると、怯えた表情をしていた。そうだ、玲愛は男の人が怖いんだ…。
「玲愛姉、大丈夫だよ。もうあんな事にはならないよ。里緒兄と私がいるじゃん」
「陽花……」
「景と里緒くんは遊んでいるようだし、次は君。」
悠斗が玲愛に指をさす。陽花は心配そうに玲愛を見る。玲愛は震えながらも口を開いた。
「わ…私はき…木野玲愛…」
「玲愛ちゃんね。よろしく。」
悠斗は玲愛に微笑む。さっきとテンションが違う気がする。察してくれたのかな…?
「おい、玲愛。こんなの付き合ってられねぇ、教室行くぞ」
山下と戯れてた里緒が玲愛に話しかけ、教室へ向かうようだ。私もそろそろ教室へ行こうと足を速めた。
*
「ところでさぁ…なんで山下が着いてきてんの…?」
「だって同じクラスだし!佐伯さんと離れたくないし!」
「景……気持ち悪いよ…」
「えっ!!悠斗!?ひどくない!?」
悠斗と景の掛け合いにちょっと笑いそうになつてしまった。すると、ふと視線を感じた。
「……?」
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