第10話 -称号-
さぁさぁやってまいりました!
今回の獲物はズバリっ、ファルーラの群れです!その肉はとても美味で、高値で売れるそうです!角も工芸品などで重宝されています!いやー、おいしいところだらけですね!
「っと、アブナイアブナイ。」
変な脳内実況してたら危なくファルーラの突進をもろに食らうところだったぜ。
真横を通り抜けていき、こちらに向かって再度突進してくるファルーラのこめかみあたりを狙い、機械化している左足で思いっきり蹴ると――
「ーパァンッ!」という小気味いい音とともに頭が爆ぜた。
――うん。全力出すと折れるとかじゃなくて爆ぜるんだね…
「ハハッ、小さいの!相当やりおるのォ。魔闘武術とも違うようだし、すごい力と技術だな!ガハハッ」
と近くで戦っていた戦斧使いのマッチョなおっさんに声をかけられた。
「魔闘武術、なんてものがあるんですねっ、と。」
会話の途中にもファルーラの頭を蹴るのを忘れない。
「あぁ、魔力の見える奴が見ると全身を魔力で覆っているように見えるらしいな!動きが段違いになるぜ!まぁ俺はできないがな!ガハハッ」
へぇ、今度魔闘武術使う人を見に行こう。あわよくばコピーできるかもしれんしな
と、そんな感じで蹴って蹴って蹴ってたまに踏みつぶして蹴ってを繰り返していると
《称号:蹴殺者、を獲得しました。それによりスキル《剛脚》《旋風脚》を獲得しました。》
んえ?称号?
(なぁ、称号もらったんだけどなにこれ)
『あぁ、それね。一定の条件を満たすと勝手に与えられるだよー。スキルも一緒についてくる優れもの(*'▽')』
(はい、説明ご苦労さん。)
『えぇぇ、もう終わり?まだなんかない?』
(今戦闘中だからな!?あとで気が向いたら質問してやるよ)
*30分後*
戦闘前はさわやかな風が吹く草原だったところが…なんということでしょう。200頭を超えるファルーラの死体で埋め尽くされてるではありませんか。若草色だった台地は赤黒く染まり、阿鼻叫喚の地獄絵図となってます。
「ふぅ。ようやく終わりましたね。」
「あぁ…にしてもお前たち二人はすさまじいな…。」と隊長さん。
「ははは、そんなことないですよ。」
さて、今回の戦果は…俺が85頭、成亜が60頭と二人だけで半数以上を屠ったことになる。まぁ最後のほう成亜は広範囲の氷魔法使って氷槍大量に刺してたからね。
まぁこれで終わりだろう。ここの片づけして街に入ろう。
「ゼイルさん?この大量のファルーラどうやって運ぶんです?」
「はぁ…ゼイルでいいといったろうが。で?あぁこいつらか。先程完了を知らせに一人走らせたからもうじき冒険者ギルドより運搬用の馬車が来るだろう。それに乗せるんだよ。今回のことは緊急以来としてギルドで募集してもらっていたからな。」
へぇー、なるほどね。つまり冒険者ギルドはそこそこでかいと。
「じゃぁ俺らもその馬車に乗せて行ってもらう感じですかね?」
「あぁ、そうなるな。」
じゃぁ馬車が来るまでしばし待つとしますか。
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いある君過去譚4
仲間のために戦って死にかけていたところを猫神様に拾われて契約させられ、猫耳としっぽが生える。
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