第5話 -この邪神はもふりたがり


《スキル:鑑定Lv1をコピーしました。…習得しますか?YESorNO》


えっと…これは何?コピー?あ…そういえばスキル習得時にコピーとか奪取とか言ってた気もするな…

詳しく教えて!天の声さん!

《スキルのコピー、および奪取についてお伝えします。スキルのコピーは自身が受けたスキルを解析・コピーし会得することができます。また成功率は100%ではなく、相手、スキルの種類などにもよります。スキルの奪取は自身が殺した相手のスキルを奪うことです。確率は100%ですが、重複したスキルを奪ってもLVは上がりません。》


おー、すげぇ長い。わー…前にも思ったがぶっ飛びスキルだな…

(おーいシルさんや?質問させれぃ)

『なに?いあるちゃん?おねーさんがなんでも答えてあげましょう!』

(…やっぱいいや。)

『なに?ねぇなに?わかった!私が悪かったって!だからほら!言って?なんでも答えてあげるから!ねーってば、ねーねーねー!』


あいかわらずうるさっ

(いや、この世界でのスキルってどんな概念なのかなーと思って)

『えっとね、スキルは何かの拍子に条件を満たして取得するか、得意なことがいつの間にかスキルになってたりとあやふやな感じかな。魔物は生まれつき種族固定のスキルを持っていてるね、魔人は持ってないけど』


なるほどね…ん?ちょっとまて

(おい、この世界には魔人なんてのがいるのか?)

『あれ?言ってなかったっけ?この世界には大きく分けて人族、魔族、龍神族、森族りんぞくがいるんだよ?』

(ん?前半3つはなんとなくわかるけど森族って容姿どんな感じなんだ?)

『えっと、エルフとか獣人のことだね?人の形をした人ならざる者たちは亜人、と呼ばれていて人族に好意的な種族を森族、敵対しているのを魔族ってしてる感じね。ちなみに龍神族はほとんど個体がいないうえに空に浮かぶ大陸に住んでるの。おもしろいでしょー!』


おい、それなんてラピ○タだよ。それよりも…

「おい成亜、この世界にはケモ耳っ娘がいっぱいいるそうだぞ?」

と隣を歩く邪神に声をかける。すると…

「え!なにそれ!聞いてないわよ!こうしちゃいられない!はやく私のけも娘ハーレムを増やしに行かないと!あ、大丈夫よ?ちゃんといあるのこともかわいがってあげるから!」

「あ?ふざけんなよ?誰が…ってそうだった!俺あれか、今ケモ耳幼女なのか。いやまて、俺はお前のハーレムに入ったつもりはないんだが?」

「あはは、まぁ冗談よ、冗談。でも気になるわねー…いあるは耳もふらせてくれないし、次の街行ったら探してみましょう。」

「え?人族の街に普通にいるものなのか?」

「かわいいは正義なのよ!そしてそれをもふるのは私のみに与えられた特権!」

「そんなの与えられてないだろ!?」

「ふっふっふ…今は人の身をしてるけど腐っても邪神よ?やろうと思えばいあるなんかメロメロにできるんだからね!」

「じゃぁ今日からお前自分で飯作れよ?」

「え、あ、ごめん、ねぇごめんってば、なんでそんな虫けらを見るような目で私を見てるの?あ、あはは、いあるは冗談が上手だね?冗談だよね?…わかった!わかったってば!もう言わないからー…私からご飯を奪わないでー…」


とほっといたら泣き出しそうだったので許してやるとして…

「さ、見えてきたぞ。ガリムの街が!」

「やっとお布団で寝られる!早く宿屋に行きましょう!何よりも先に宿屋に行って布団で寝ましょう!」


そうは言うけどな…忘れてないか?

「俺ら、無一文だけどどうやったらそんなことができるのかな?」

「あ…うぅ…(´;ω;`)」


さ、まずは金を稼がねばな。


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ちなみに二人、軽く走ってるように思ってますが、ステータス補正で馬車を余裕で越せるほどの速度出してます。

腐っても邪神だね。

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