第3話いざ出航!進め!

彼女が来てから1週間。

ついに出航の日が来た。

船長は、靴下を履き忘れたりして、可愛いように見えた。

あの人なら大丈夫だろう。





「そろそろ出航だ。皆いるか?」

「多分いると思うよ」

「心配だから点呼をとるぞ」

あぁ、段取り悪いな。

「こら皐月。機嫌悪くしないの」

ラーズが叱った

「だって、しっくりこないんだもん。」

美海が、子供っぽいっていったのもわかるな

僕は、この船で一番年下。

変わっているところは、超能力が使えるくらい。

「よし!16人いたな!」

「船長、この船には10人しか乗ってません。船長のメモが汚くて16と読んでます」

ジャックが船長ならよかったのにな。

そう思ってると隣で少し震えてる美海と目が合った。

「どうしたの。」

自分が無愛想なやつだと思ってしまった。

せめて笑っていえばよかったな。

「あ、えっと、えへへ」

顔がだんだん青くなっていく。

もしや

「トイレ?」

そう言うと美海ははこくこく頷いた。

こういう時どうすればいいんだろう。

女ってトイレ行きたいって言いにくい生き物だし、俺が言うともっと恥ずかしくなると思うしな…

よし

「船長、トイレいってきたいんですけど。」

「えっ!あっ!うん。トイレ休憩挟んでなかった。皆トイレ行ってこい。」

美海がありがとうございます、ありがとうございますってうるさいけれど嫌な気はしないんだよな。

「皐月、男らしい所あるじゃない。」

ラーズはすべて見ていたらしい。

恥ずかしくて帽子を深くかぶった。

10分後、皆船に乗った。

悪夢と希望をのせて。


「いざ!進め!」

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