4食目
胃が痛くなって、起きた。
気分が悪い。
布団から起き上がって階段を下りた、はずだった。
「あ」
落ちた。
「…いった…」
ヨロヨロと歩いて台所に行く、その途中で怪我をしていることに気が付いた。
「そう言えば、ゾンビは…」
私は呟くと同時に怪我をしてたらりとたれる血に唇をつけた。
血を啜ると、鉄の味がした、食べたことないけど、鉄錆の臭いがした。
けど、それは、その味は、なんでだか
とても甘いジュースを飲んでいるようで
自分の血を沢山吸った。
途中で気付いた。
夕 の 血 の 味 は ど ん な な の か な ?
私は台所の下の引き出しのところを開けて
調理道具を取り出した。
そして、階段を上がって、二階に行って、夕を見た。
「いただきます」
フライパンで頭を叩く
「っ?!?」
鮮血が飛ぶ。
頭を叩く、夕の声は掠れてきた。
それでも頭を叩く、夕の声は聞こえない。
叩く、夕の声どころか、暴れていた腕や足なんかも動かなくなった。
叩く、夕は死んだ。
「…っあはは」
夕だった肉の塊に手をつける。
そして啜った。
美味しかった。
美味しい、美味しい。
あは、美味しいな、私とちがって鉄錆の臭いなんかしない。
さっぱりしていて美味しい味。
血が無くなって来たので、肉に噛みついた。
これも脂が乗ってて美味しかった。
夢中で食べた、血を着けて食べた。
頭だったものの中に手を入れようとしたけれど、あまり汚く食べてはいけないと思って、鞄から割り箸を出す。
ぱきっと割って頭の中に箸を入れた。
ネトリとした物を口に運ぶ。
それを咀嚼するとプチプチとしていて皮の弾ける感覚がとても楽しくて、それでいて美味しい。
夢中で夕の全身食べていると、無くなった、あるのは髪の毛と血みどろの骨だけ。
まだ、たべたいな。
そう思ったんだ。
あ、その前に
「ごちそうさま。」
私は手をあわせて、片付けを始めた。
骨を割って袋に入れた。
髪の毛は洗って燃やした。
燃やしている間に袋の中の骨を骨粉にして
溶かして埋めた。
朝方、近くのスーパーに行って芳香剤とリセッシュを買って庭と家に撒いた。
これこそ、完全犯罪?
私はにやっと口を歪めて、次の獲物を探した。
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