二食目
お腹すいた、あまりにお腹が空いているから
ぐぅっと腹の虫が鳴いている。
後二分待てばお昼ご飯、ご飯、ご飯.....。
「...すいません、お腹が痛いのでトイレ行ってきます」
書き終わったノートのうえに
鉛筆を落とし腹を抑える。
教師は迷いなく、トイレに行かせてくれた。
私は、鞄から小さな巾着を出して
トイレに走って行く。
トイレに入ると足音がしないのを確認した後に、巾着の中から大きい一つのおにぎりを
出して、急いでラップを剥き、一口口に入れた。
「...ング...」
やはり足音がすると食べる手を止めてしまう
その旅に狂いそうなほど目の前のおにぎりに
かぶりつきたくなる。
「ハグッ、ングッ...」
ちなみに中身は焼き肉と梅干しだ。
皆はきっと私の感じることをおかしいと思うだろうが、とても美味しい。
最後の一口を食べ終えた後
ラップの中にトイレットペーパーを包んで
巾着に入れ、トイレを出る。
「ごちそうさまでした」
美味しかった。
そう思った時、丁度昼休みのチャイムが
キーンコーンカーンコーンといい音を校内に響かせていた。
私は教室に戻った。
「おお、愛咲、帰ってきたか
席に座れ、挨拶するぞー」
私は急ぎ足で自分の席に座り
号令が終わった後にノートやら文房具やらをしまい、夕の教室へ走る。
夕の教室の戸を開けると夕は数人の
女生徒に声をかけられていた。
あー、またかーと思いながら
夕の元に寄る。
すると、彼女達は私のことを
邪魔だ、と言いたげな顔で見てくる。
「…弁当、ちょうだい、夕」
「んー、ほい、で、なんだっけ?」
私に弁当を渡したあとに、彼女達へ
笑顔を向けたあと、また彼女達と会話をしながら私にてをふった。
「早く教室に行こ…」
早足で教室に戻って、自分の席に座り
お弁当袋を開けてことんと大きめの二段弁当を出す。
箸を出して弁当の蓋を開けるまでの数秒がとても長く感じられるほどに
お腹が減っている。
「いただきます」
そろりと手を合わせてご飯を食べる。
昼御飯は冷凍食品だからあまり美味しい訳ではない。
どっちかと言えば、不味い。
けれど、食べなきゃいけないから、食べる。
ガツガツモグモグガツガツモグモグ
「ごちそうさまでした」
ごちそうさまと同じくそろりと手を合わせる。
夕飯がたのしみだな。
キーンコーンカーンコーン
ちょうど昼休み終わりのチャイムがなる。
あー、また退屈な時間が
始まるなぁ。
そう思いながら私は夕飯のメニューは何かと期待しながら
お弁当達を片付け、ノート等を出し、真面目に授業を受けた。
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