ある男のモノローグが紡ぐシックな雰囲気の恋愛SFです。
主人公はオリジナルの人間を元に設定された『アバター』。
様々なシチュエーションが設定された無数の仮構世界を巡っていくことで物語は進行していきます。
電子上の仮想空間に自分そっくりのアバターを放ち、最適なパートナーを探す、そしてパートナーが見つかるまでそれは何回も何回も繰り返される――。
設定されては更新される舞台。NPC。定量化された人格。現れては去っていく他者。どこかにいる本当の自分……。
短い中にも、コミュニケーションに関する思索がひじょうにうまく落とし込まれています。コンパクトにまとまった良作。
おススメです!