心の鏡

 まんまるおめめの子ネコちゃん

 まあるいまあるい水たまり

 そおっとのぞいてオシャレして


 昔はね 鏡なんてなかった頃はね

 鏡の代わりに水に顔を映してたって言う話だよ

 人はいつしか鏡を手にして自分の顔を知ったのです


 人の目は前しか見えないから

 自らの力だけでは自分の顔は見えなくて

 光の反射の力を借りて己の姿を知るのです

 

 自分の事は自分が一番知らなくて

 周りの誰かの方がよっぽど詳しく分かってて

 まるで光の反射で自分の顔が分かるように

 周りの反応で自分の心の姿が分かるのです


 いつも笑顔の人には陽気な人ばかり集まって

 真面目な人の周りには真面目な人ばかりで

 そうしてよく観察してみれば

 自分のいいトコ悪いトコ いつしかすっかり丸裸


 褒められて照れちゃって 怒られてムカついて

 でも素直に見つめれば言われるだけはある訳で

 それは鏡に映ったウソ偽りのない無添加の心の姿


 不思議だよね 本当に肝心な事って絶対自分だけじゃ気付けない

 だから人って補い合って生きていけるのかな

 きっと最初からそう言う風に出来ているんだろうね

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