このエピソードを読む
2018年1月8日 01:01
私の中で、金子さんは二つの顔を持たざるを得なかった人かなと思いました。一つは厳格な家庭の次男という周りからの視線で作られた顔、もう一つは自我のままに作り上げた本当の自分。この二つを完璧に使い分けて生きていたところに、姉と出会ったことでバランスが崩れたのかなと感じました。男性視点で読むと、金子さんは最初から死ぬ気で刺し違えたのかなと思います。たぶん、姉を愛していなかったら器用に立ち回って解決できてたかもしれません。しかし、姉を愛していたからこそ、自我に従って凶行に出たのかなと思います。男性というのはここぞというときは黙って全てを飲み込んで行動に移す生き物のような気がします。そのあたりの描写が克明でしたので、このエピソードはグッと胸にくるものがありました。親方もそうですが、不器用な優しさが多角的に描かれていて、カナと義兄の関係を浮き彫りにする上での重要な立ち回りを、人間味ある姿でこなしているように思いました。以前、姉の秘密をギミックとして捉えると書きましたが、その必要はなく、一人の女性の生き方としてそのまま捉えたほうがいいかなと考えを改めています。そのほうが、より本作品を深く味わえると思いました。性描写の過激さにとらわれることなく、一人の女性の生きざまとして素直に受け入れたほうが、カナと義兄が苦しみを乗り越えて結ばれた時に感動で震えて涙するという経験ができるかなと思いました(私がまさにそうなりましたので)。間もなくラストのことですが、レビューを書く前に色々とここで書かせていただいたのは、拙い言葉で本作品のイメージを壊してはならないとの思いで、今のうちに思ったことをまとめて書いてみました。解釈に間違いがあれば遠慮なく指摘してくださいm(__)m完結まで、多忙の中大変だと思いますが、頑張ってください!
作者からの返信
小森日和様本日もありがとうございます。一気にお読みいただいたうえに、深く読み込んでくださったコメントをまた頂きまして、新年のお年玉かな(つд⊂)ゴシゴシ ……と喜んでいます。まだカクヨムさんがない頃は、わたしのように女性向けの作品を書くにはムーンライトノベルズさんが主な活動場所でありました。女性に読まれることを前提に書いてきました。なので、今回、働くヒトコンのように男性にまた読んで頂けることはないだろうと思っていましたら……男性にも読んで頂けるんだと驚いております。(今更ですが男性でよろしかったですよね?)この度の解釈についても、特に間違いだと感じるところはひとつもないです。むしろ、わたしはいつも作品を書いたら、その輪郭を描いて、自分の作品の姿を映してくださるのは読んでくださった方の感想から感じることが多いです。今回は小森さんのこのコメントから(特に男性目線)新しい花はひとりの姿を教えて頂いた気持ちでいます。金子氏が二つの顔をもつようになった……これは姉の美月にも言えることでした。だからふたりは本能的な部分以外にも、理性的な人間の部分で密かに繋がれたんだと思います。わたしの中では(超妄想では)姉と金子氏が出会った時の物語が出来上がっているほどです(ノ∀`) そういう書き起こしていないエピソードを背景にしての、あの金子氏になっていますから、男性から見て頂いても金子氏が秘めて逝ってしまった思いも、わたしが書き起こさなかった部分も感じて頂けたことも、書いて良かった、またそのように読まれる方とこの物語のご縁があって良かったと、しあわせに思います。爽やか路線だった瀬戸内レモンだけならともかく(レモンの初稿はもっとどろとした男女関係だったんですけど^^;)、どこか重い花はひとりまで読み込んで頂けたことが、またわたしの書く糧になっていくことでしょう。22話で完結です。同時に、カクヨムさんでの連載で書き下ろしたオマケ、航視点の後日談を前編、後編でお届けして、完結と致します。実は義兄視点の続編があるのですが、それはまた別枠の通常連載でお届けしていきたいと思います(金子氏の母が耀平を探し当て訪ねてきます)わたしに、花はひとりの姿を見せてくださった数日間をありがとうございました(*´˘`*)♡
私の中で、金子さんは二つの顔を持たざるを得なかった人かなと思いました。一つは厳格な家庭の次男という周りからの視線で作られた顔、もう一つは自我のままに作り上げた本当の自分。
この二つを完璧に使い分けて生きていたところに、姉と出会ったことでバランスが崩れたのかなと感じました。男性視点で読むと、金子さんは最初から死ぬ気で刺し違えたのかなと思います。たぶん、姉を愛していなかったら器用に立ち回って解決できてたかもしれません。しかし、姉を愛していたからこそ、自我に従って凶行に出たのかなと思います。男性というのはここぞというときは黙って全てを飲み込んで行動に移す生き物のような気がします。そのあたりの描写が克明でしたので、このエピソードはグッと胸にくるものがありました。
親方もそうですが、不器用な優しさが多角的に描かれていて、カナと義兄の関係を浮き彫りにする上での重要な立ち回りを、人間味ある姿でこなしているように思いました。
以前、姉の秘密をギミックとして捉えると書きましたが、その必要はなく、一人の女性の生き方としてそのまま捉えたほうがいいかなと考えを改めています。そのほうが、より本作品を深く味わえると思いました。性描写の過激さにとらわれることなく、一人の女性の生きざまとして素直に受け入れたほうが、カナと義兄が苦しみを乗り越えて結ばれた時に感動で震えて涙するという経験ができるかなと思いました(私がまさにそうなりましたので)。
間もなくラストのことですが、レビューを書く前に色々とここで書かせていただいたのは、拙い言葉で本作品のイメージを壊してはならないとの思いで、今のうちに思ったことをまとめて書いてみました。
解釈に間違いがあれば遠慮なく指摘してくださいm(__)m
完結まで、多忙の中大変だと思いますが、頑張ってください!
作者からの返信
小森日和様
本日もありがとうございます。
一気にお読みいただいたうえに、深く読み込んでくださったコメントをまた頂きまして、新年のお年玉かな(つд⊂)ゴシゴシ ……と喜んでいます。
まだカクヨムさんがない頃は、わたしのように女性向けの作品を書くにはムーンライトノベルズさんが主な活動場所でありました。
女性に読まれることを前提に書いてきました。
なので、今回、働くヒトコンのように男性にまた読んで頂けることはないだろうと思っていましたら……
男性にも読んで頂けるんだと驚いております。
(今更ですが男性でよろしかったですよね?)
この度の解釈についても、特に間違いだと感じるところはひとつもないです。
むしろ、わたしはいつも作品を書いたら、その輪郭を描いて、自分の作品の姿を映してくださるのは読んでくださった方の感想から感じることが多いです。
今回は小森さんのこのコメントから(特に男性目線)新しい花はひとりの姿を教えて頂いた気持ちでいます。
金子氏が二つの顔をもつようになった……
これは姉の美月にも言えることでした。
だからふたりは本能的な部分以外にも、理性的な人間の部分で密かに繋がれたんだと思います。
わたしの中では(超妄想では)姉と金子氏が出会った時の物語が出来上がっているほどです(ノ∀`) そういう書き起こしていないエピソードを背景にしての、あの金子氏になっていますから、男性から見て頂いても金子氏が秘めて逝ってしまった思いも、わたしが書き起こさなかった部分も感じて頂けたことも、書いて良かった、またそのように読まれる方とこの物語のご縁があって良かったと、しあわせに思います。
爽やか路線だった瀬戸内レモンだけならともかく(レモンの初稿はもっとどろとした男女関係だったんですけど^^;)、どこか重い花はひとりまで読み込んで頂けたことが、またわたしの書く糧になっていくことでしょう。
22話で完結です。
同時に、カクヨムさんでの連載で書き下ろしたオマケ、航視点の後日談を前編、後編でお届けして、完結と致します。
実は義兄視点の続編があるのですが、それはまた別枠の通常連載でお届けしていきたいと思います(金子氏の母が耀平を探し当て訪ねてきます)
わたしに、花はひとりの姿を見せてくださった数日間をありがとうございました(*´˘`*)♡