第54話 ダンジョンの下見
「……重要なこと聞き忘れてんじゃん」
アキラは勢いに任せて白い空間から出て来てしまった。クエストによれば、ここに来れば次のダンジョンへの道が開かれるとあった。
「絶対あそこでなんかあるんじゃないのか? ……すっごい戻り辛いけど戻ろう」
意を決して中に入る。当然同じ空間なのだが、やけに静かだった。
(静かなのは当然なんだけど……)
「おい、テラ」
アキラの呼びかけに答える声は無い。
「居ない? ……まぁいいや改めて探索するか、支柱以外何も無いんだけどな」
アキラがその場にとどまってどうするか考えていると、聞き覚えのある男の声が聞こえる。
『この場に訪れし修練者よ、新たな修練の場と元の世界に戻るヒントを得たくば【神殿迷宮シーレン】に向かうが良い。そして元の世界に戻るに相応しい力を身につけるのだ』
その声を最後に上から宝箱が落ちてくる。これも真っ白の箱だ。
「さいですか、あの声アニマ修練場クリアした時の声だよな、結局この空間なんだったんだろうな」
宝箱を開けると地図が入っていた。手に取ると勝手に消えてしまい、アキラの視界にマップが勝手に開いて岩山跡地オラクルの一部分にマーカーが付く。
「ここに行けってことだよな……勝手にシステムが動くのはゲームじゃ良くあるし、気にしない方がいいけど……今更ゲーム感出されても困るんだよな」
その一言を最後に、白い空間を後にする。
「飛び出して痛い思いしたくないし、降り方とかもどう気をつければいいか書いてくれてればいいのに」
愚痴るアキラはオラクル坑道の出入り口で立ち往生していた。痛みを歓迎する者は少ないため当然だろう。
(医者嫌いの子供かよ……あの穴に飛び込む勇気は俺には無いから似たようなもんか)
命を懸けて生きてきた男の思考では無いが、時と場合によって違うのだろう。今は命が懸かっていないのだ。
「向こうには……誰も居ないな、よしまた飛ぶか」
アキラがシヴァとヴィシュを使い、入った時と同じように飛び出す。
「あ! お母さんの言ったとおりなの!」
「ね? さっ、ナズこっちに来たら危ないから離れてましょう?」
「うん!」
時を同じくして、アキラから距離を置いてゴーレム・キングの調査に向かう準備を整えて出発しようとしていた夢衣と華が、赤と緑の輝きを遠目で目撃した。テントしかないこの地では、外を見るのに遮る物は何も無いのだ。
「華ちゃん、あれあれ!」
夢衣が華を呼び、アキラの居る方へ指を指す。
「どうしたのよ? ん……あれ、アキラ君?」
「やっぱりそうだよねぇ」
「……あれ絶対イドの光ね」
「凄いよねぇ、緑と……もう一つは赤なのかな?」
「確か黒のオルターだった気がするけど……また今度聞きましょ、やっぱり気をつけてって言っても無理よね」
「それにしても、すごい飛んでるねぇ」
「あそこまで飛んだの彼が初めてじゃない?」
華の言葉から察するに、どうやら一定数アキラと同じように飛ぶ人達が居るらしい。
「着地は大丈夫なのかなぁ」
「あれだけ飛べる人だもん、気にしなくていいんじゃない?」
「それもそうだよね! それじゃ調査早く終わらせて今日こそ、アニマ修練場へ行こうね!」
「またあれと戦うのね……」
その言葉を最後に、二人は調査へと出発した。
「待て待て待て! なんで上なんだよ!」
アキラは真っ直ぐ飛んだつもりだったが、斜め上方向に飛び出していた。空中で藻掻いても意味が無いことを知っているはずのアキラだが、手足をやたら動かしている。それ程動揺していたのだろう。
(お、お落ち着け! 大した高さじゃ無いだろ、今の俺ならやれるはずだ……多分!)
滞空時間が長かったために若干落ち着きを取り戻したアキラは、着地の準備に入る。もし
「っふん! ぐっ……け、怪我は……無い。はぁ、いってぇ……」
踏ん張りと共に、関節のクッションを利用して足で着地し、前転するように転がって衝撃を受け流す。多少汚れるだけで済んだのは、やはり元の身体とは根本的に違うからだろう。
「次はないと思うけど、次があったら気をつけよう。……今思えばちょっと楽しかったな、んじゃダンジョン行くか」
「あのかめんのお兄さんスゴカッタね! お母さん!」
「そうね、ナズも大きくなればあれくらいは出来るようになるかもしれないわね?」
「ホント!?」
「フフどうかしらね? でも今あそこに入っちゃ駄目よ? 仮面のお兄さんみたいに飛べなくなっちゃうから。約束出来る?」
「いつか飛んでみたいからナズ、約束するの!」
たくましいナズの母はアキラを反面教師にして娘の教育をしていた。
一部の人物に注目を浴びたアキラは着地してからリペアで身なりを整える。
「そういや今日どうしよ……テント? まぁ早めに用事済んだら日帰りできそうだよな」
昼は過ぎ、夜の過ごし方を考えていたアキラは目的地の設定されたダンジョンへと向かっていた。若干安全地帯から外れたその位置に向かって数十分後、ピラミッドが見えてきた。
「ピラミッド、だよな? 空からは見えなかったのになんで……今更考えてもしょうがないか」
ピラミッドの外観をよく見ると、テレビや教科書で見るような風化して脆くなった形跡が一切無い。角が刺さりそうな程尖った直角型のブロックだった。角も綺麗に傾斜になるよう形が整えられている。
手で触れてみれば鉄のような硬質感がわかる。
「古代の神秘というより、どれだけ綺麗に鉄で作れるかって感じの外装だな、んでここだけ地面は砂なのか」
地面は山岳地帯の筈が、ピラミッドの周辺だけ砂地になっている。隙間を空けないためなのかは想像の域を出ない。
「マップにもこのピラミッドらしき地形は映ってないな……そんじゃま、入ってみるか」
扉の無い入り口から中に入っていくと、中を見る間も無くヘルプが現れる。
【HELP】
ダンジョンに到達しました。
以降、最寄りのギルドからショートカットでダンジョンへ行くことが出来ます。
「ショートカットって一度現地に来ないといけないシステムだったのか、最初のダンジョンは特別なのかな? まぁいいや、それじゃ難易度選ぶ前に雰囲気だけでも見とくか」
『ハッハッハッ』
歩を進めるとすぐに犬の息遣いらしき物が聞こえてくる。まだ難易度を選ぶ前の段階で敵が出てくるのかと焦っていたアキラが息遣いの正体を見ると3つ首の犬、ケルベロスが鎮座していた。
「でっかい犬だな……」
「お前、リアクションっはそれだけか?」
「ん?」
アキラと似たような革装備を身に纏う男が話しかけてくる。どうやら先客が居たようだ。
「人が居る……」
「そっちに驚くのかよ」
「そりゃこんな序盤のダンジョンだからな」
「お宅も最近始めた口か」
「ってことは?」
「ああ、いい加減日銭稼いで生きるのが嫌になってな……お前もか?」
「ん~まぁ俺も似たようなもんかな、日銭稼いで生きるのは御免だからな」
「だよな」
軽い世間話を混じあわせた後、アキラは無造作にケルベロスに近づく。
「お前言葉わかんのか?」
「おいおい、動物が言葉理解できるのなんてホームに居る……」
『『『バウッ!』』』
「返事なら出来るのか?」
「まじかよ……攻略に乗り遅れたから立ち往生してたのに……あっ、おい! それ以上近づいたら食われるかもしれねぇぞ!」
アキラは既にケルベロスの口が届く距離まで近づいていた。
「マップのマーカーは青のままだぞ? 気にしすぎだ」
「お前は気にしなさすぎだろ……相手は猛獣すら可愛く見える獣だったのに、イッ!」
「おぉ、よしよし。うぉ舐めるなよ、舌でかすぎだろ」
「大丈夫か!」
傍から見ればアキラは3つの頭から食い付かれるているように見える。
「気にするな、じゃれてるだけだ」
『『『ハッハッハッ』』』
「後でリペアしなくちゃな……」
「度胸ある奴だな」
アキラの態度に決心したのか、後ろで見ていたヒューマンのプレイヤーも近づいてきた。
「入り口が他に無いのを考えると……おい、お前が道案内してくれるのか?」
『『『バウ!』』』
「そっか、それじゃ今日はここまでにしとくか」
「なんだお前さん帰るのか?」
「あぁ、ギルドで依頼見て、ついでに出来る奴探してからだな。一旦ホームにも戻りたいし」
「なら俺はノービスをちょっと覗いてみるよ、また会えたらよろしく」
「ああ、じゃぁな」
アキラが入った所から帰ろうとすると遠目だが声が聞こえる。
「ノービスに連れてってくれ」
『バウ』
「は? 何を……わっ! おい、やめ……あぁー!」
すぐに声が聞こえなくなる。
「……聞くんじゃ無かった」
音だけでは何が起こったかはわからない。ただ【神殿迷宮シーレン】はまともな入場方法じゃないのは理解できた。合わせてマップを見るが、男の反応は消えている。
「多分死んだわけじゃ無いだろ。戻ろ」
アキラは後に後悔するが、ノービスに入るだけでも難易度を体験することは出来たのだ。パイオニアと違って出られないことはないため、それを失念していた。
「ロット依頼は……サソリ駆除、空で見えたあれか」
アキラは岩山跡地オラクルのギルドでロット依頼を眺めていた。このギルドには立地と活気的に依頼は豊富では無いと思われたが、戦闘と収穫の依頼が豊富にある。反して生産にはロット依頼しかないが、立地的には仕方が無いのだろう。
内容もボランティアみたいな物で、形だけのロット依頼に見える。
「炊き出しやってる暇は無いからな、戦闘のロット依頼なら……いやダンジョンに居るだろうからな……」
「メンバーのアキラさんはいらっしゃいますかー?」
アキラが迷っていると、子供がギルドの制服を着てアキラを呼んでいる。アキラは「なんで子供が?」と聞きたかったが、ドワーフの女性とかそんなんだろと思いとどまり、返事をする。
「俺だけど」
「居られましたか、よかったです」
どことなくほっとした雰囲気を出し、すぐに空気を引き締める。
「テラ様から指名依頼が届いていますので、総合受付に来ていただけませんか?」
「……あいよ」
アキラはギルドに戻ってきたことを心底後悔していた。
「こちらから見せることは出来ませんので内容をお伝えします」
「ああ」
「ダンジョン依頼を出すのでそれを受けて欲しいとのことです」
「わかった強制じゃないのか?」
「はい、強制ではありません。受けて受けなくてもいいようですが、テラ様の依頼を断る方はいないと思いますよ?」
「そうだな、カードを」
「あ、失礼しました」
アキラは戦闘用依頼掲示板に張られているダンジョン専用の依頼書を眺める。
【D専用】
エリア:[D]神殿迷宮シーレン
難易度:☆☆☆
備考:パイオニア指定、入場期限[なし]
踏破条件:アニマ修練場で自身の影を倒し、ボスを攻略する。
詳細
指定のダンジョンで更に魂魄の強化を図りましょう。
命の保証は有りませんので、十分に準備を整えて向かいましょう。
指定試験のため、依頼料は必要ありません。
「何がテラ様の依頼を断る方は居ないだ。ふざけやがって、この依頼見て同じ言葉吐けるか試したくなる。あれ……今回は強制じゃないのか? 時間もあることだし、んん……ナシロとメラニーが気になる。一度ホームに帰るか」
方針を決め、一度タクリュー停留所に向かう。
「アジーンまでなら200Gだよ」
「安いな」
「ま、人一人だけだしね」
「頼んだ」
「あいよ、カードを……良い旅を」
「どうも」
カードを返してもらったアキラはタクリューの元へ行く。一度墜落事故が起こったが、流石に2回目は無いだろうと油断しきった考えで乗車する。
(風が気持ちいいな……懐も涼しい……)
資金が底を着いたアキラは、ダンジョンへ行くためのショートカットの存在をありがたく思いながらアジーンへと向かう。
帰り道を妨げる物は何も無かった。
少し時間は流れ、ホームのラウンジにある一席でアキラを殺そうとしたドラゴニュートはとても機嫌良さそうに酒を呷っている。人を殺したのかもしれないのに、まともな神経すら持っていないらしい。
この世界ではまともな神経を持てる人が少ないかもしれないが、それは理由にならない。
「くっくく、邪魔者が居なくなってからの酒は上手いぜ、この世界に来てから初めて飲んでみたが、悪くないな、グフフ」
「まーた変な笑い声出してんのかよダミー」
「……なんだよ、予定の時間以外の干渉はしない筈だろ、後俺をダミーって呼ぶなダンミルだ。くっそ……苛つく」
ダンミルに声を掛けてきたのは美丈夫なダンピールだった。話の内容からある程度顔見知りで定期的にPTで活動をしているニュアンスが感じ取れる。
「おぉーおっかねぇ、少し位いいだろ。愛しの翠火ちゃんに話掛けなくていいのか?」
その一言に、ばつが悪そうな顔していた表情から一変して睨むような目つきに変わる。
「軽々しく翠火ちゃんなんて呼ぶな」
「お前の女でもねぇのに何言ってんだよ」
「……いずれ俺の女になるんだ、邪魔したらぶっ殺すぞ」
「まったく……酒飲んだ勢いで声かける気か?」
「翠火はそんなこと気にしない」
「そうかよ、ま、程々にな」
ダンピールがダンミルと別れて内心で呆れている。
(このストーカー気質は……話したことすら無いだろうに、こっちはトラブル起きないように見張ってるなんて知らないだろうな……これだから何も考えないで力ばっか強い奴は嫌になるんだ)
ダンピールの美丈夫はお節介焼きなのか、頼まれてもいないことを自主的にやっていた。トラブルの種が目の前にあれば放っておけない性格なのだろう。
そして、そのトラブルの種を積極的に炙り出そうする存在、トラブルメーカーに相応しい環境に身を置くアキラが帰ってきた。
彼が積極的に翠火の元へ行き、3人掛けのソファでナシロとメラニーで遊んでいた所へ声を掛ける。
『カコン……』
ダンミルから聞こえた音を頼りにダンピールの美丈夫は振り向くと、翠火達を見ていたダンミルが持っていた木製のビールジョッキを落として固まっていた。
(なんだか嫌な予感が……よし)
「おい、ダミっとと」
ダンピールの美丈夫がダンミルに声を掛けても遅かった。ダンミルはニックネームの呼びかけに反応すら示さず、声を掛けてきたダンピールを除けて翠火達の元へと行く。
「…おかー」
「アキラ! オカー!」
「お早いお帰りでしたね」
「ただいま、メラニーはナシロの真似しちゃ駄目だって言ってるだろ? ったく……思いの外早く用事が済んだからな、翠火さんにとっては面白くないかもな。それにとんでもないトラブルもあったし」
「トラブル?」
「あぁ……どっかのドラゴニュートに殺され掛けた」
「え? ……殺され? 何かの冗談ですよね?」
「冗談なもんか、おかげでタクリューの高度から飛び降りたあげくに、ゴーレム・キングと戦う羽目になったんだぞ」
それを聞いた翠火は別の意味でアキラを怪訝そうに見る。お面の奥から覗く目が呆れているようだった。
「アキラさんがなんでそんな状況で生き残ってるのかが不思議なくらいです」
「俺だからな」
「フフ、自信家なのもいいですけど、油断しないでくださいね?」
(また笑ってるよ、大体この返事すると呆れられるんだけどな)
アキラの冗談に翠火が笑いながら忠告すると、軽く返したアキラ達に声を掛ける人物が居た。その人物の後ろではそれを引き止めるような声も聞こえる。
「おい、ダンミル何処行くんだ」
「……おい翠火」
「……はい? どなたですか?」
「なっ……俺を忘れたってのか!」
声を掛けてきたのはダンミルと呼ばれたドラゴニュートだ。アキラはそれを見て、ドラゴニュートにいい思いが無いアキラは、その態度を見て表情には出さないが不快感を胸に募らせる。
「……失礼ですが、パーティを組んだことは?」
「この前一回組んだじゃないか! 俺は翠火のことを忘れたことはないぞ!」
「は、はぁ」
翠火はユニオンに所属しているが、リターナの方針は帰還方法の模索だ。翠火は帰還方法としてダンジョン攻略を優先にしており、方針の違うメンバーとは話すことはあっても活動は別なのだ。
そのため、固定のパーティは夢衣と華の合流を果たすまでは作らないと決めている。一度パーティで男女関係のトラブルで攻略が遅れた過去がある翠火は、女性同士の仲のいい相手とパーティを組むと決めていた。
結果的に色々なパーティを渡り歩くブレイブとして名を馳せているため、いちいち印象に残らない相手を覚えることが出来ないのだ。
「組んだのでしたらその節はお世話になりました。何かご用でしょうか?」
「ぐっ……そいつはなんだ!」
「……はい?」
普段のダンミルならここで引いていただろう。しかし、初めての酒で自身をコントロールできていないのか、言葉が出てしまう。
「なんだも何も特には……ですよね?」
「え? うんまぁな、ホームの知り合い程度だ」
「嘘を吐くな! 何度もホームで会ってるじゃ無いか!」
「……それがなんだよ、ってかストーカーか? 人に話聞いて納得できないなら端から聞いてくんなよ」
アキラが隠す気も無い嫌味を口にすると、ドラゴニュートは抑えきれなくなる。
「お前! 翠火に馴れ馴れしいんだよ!」
「そうですか、よっこいしょ」
「きゃ、いきなり何するんです?」
「いいからちょっとそのまんまで」
「?」
アキラが翠火の横に座り、肩を抱き寄せる。恋人に囁くようにアキラが何かを企み始める。
ドラゴニュートに襲われ、ドラゴニュートが敵意を剥き出しにしてくる。妄想の域を出ないが、襲撃したのはこいつなのではないかとアキラは考え始めた。
アキラは挑発も含めて探るように翠火の肩を抱き寄せて足を組む。どこかのホストのようだが、アキラの参考資料はテレビで見たホストなのだから仕方が無い。
「てめぇ! 翠火から離れろ、ぶっ殺すぞ!」
「“翠火”離れた方がいいか?」
「……なんか呼び捨てにされると照れますね」
アキラの疑問に答えず、お面の上からでもはにかむような翠火の態度にダンミルは我慢できなくなる。
「お前! 俺の翠火に馴れ馴れしくしやがって! “今度こそ”ぶっ殺してやぶ!」
アルコールに飲まれ、まともな判断が出来ないのか遂にボロを出した。
「俺はいつも運が悪いと思ってた、だけど今だけは言える。この出会いは幸運だった」
今まで見たことの無い程の激情を宿した瞳は、決して殺そうとしてきた相手を許さない決意に満ちていた。
自分を殺すと言うことは、遠回しに妹を殺そうとしている。アキラの考えはそこまで飛躍する。
(妹を殺そうとする相手に情けを掛ける程、俺は寛容じゃ無い。奪おうとするならその前に奪う気力をぶっ潰してやる)
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