第21話sechs 2

にひとが何処からか帰ってきた。


「おかえり。どこに行ってきたの?」


「母を幸せにしてきました」


「へぇ~・・・・そうなの。ところでアンタの母はどこにいるの?」


そう聞いても、タイミングよくいつもガチャガチャと音を立て玄関で充電切れ。



「・・・このポンコツが・・・。充電器の所まで連れて行くの大変なんだよ?アンタ全身鉄で重たいから・・・・」


はぁはぁ息を切らしながら、にひとを引きずり充電出来る位置まで連れて行く。



私には何もしてくれないけど、自分の 母 って人にはしっかり親孝行出来るのね。

・・・・・・アンタの充電する電気代払ってるの私なんだけど・・・。


貯金通帳を眺める。

ヤバイな~。

金がない。

働かなくちゃ。


求人誌をめくり、パート先を探す。

人と関わらないでバカなアタシでも働ける場所はあるだろうか?

出来れば時給も高い方がいい。

・・・・そうなれば夜勤か。


そこそこ時給が高い深夜働ける工場のパートを見つけた。

ここならきっと人と関わらなくていいだろうし、リア充みたいな人は夜間の工場になんてパートに来ないよね?

だからきっとあの時みたいな事にはならないはず。

あの時みたいな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うわあああああああああああああっ!!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る