第13話 北の最高司令官ブル登場
「あっ、どもっ、ロウです、北地区の話を聞いてちょっとブルーになってまーす。こんなブルーな気持ちでも、挨拶して来いって作者に言われて皆さんに挨拶に来ましたー。この作者鬼畜でーす。助けて下さーい」
「ガチャ」
教会のドアを開け彼女が入って来た。
「今から北地区政府の本拠地に来てもらうわ、最高司令官が君に会いたいって」
彼女はロウに近づき縛っていた縄を外しながらそう言った。
「北地区の最高司令官に⁈」
ロウは驚き目を見開いた。
「そう、君に興味があるみたい、黙って付いてきて」
彼女は微笑みながらそう言った。
彼女は縄を外し終えるとロウの腕を掴み教会の外に出て馬車の前に来た。馬車の運転席には誰かが座っていた。
「乗って」
彼女はそう言うとロウの背中を押した。
ロウが馬車に乗ると彼女も馬車に乗り込んで来た。
「出して」
彼女が馬車の運転者に向かってそう言うと、馬車が動き出した。
馬車が走り出してから10分程で馬車が止まった。
「着いたわ、一緒に来て」
彼女はそう言うと馬車を降りた。
ロウが馬車を降り、周りを見渡すと、さっき迄いた教会の周辺に比べ、全然綺麗な町並み
だった。さすがに中央地区の軍も北地区の本拠地周辺には略奪しに来なかったようだ。
「コッチよ」
そう言うと彼女はロウの腕を掴み歩き出した。
ロウは彼女に連れられ大きな城のような建物に入って行った。
彼女と2人で城を歩いていると所々に兵士がいた彼女を見ると兵士達が皆敬礼する、一体彼女は何者なんだろう?ロウは疑問に思った。
「兵士が皆君に敬礼するけど君は一体何者なの?」
ロウは彼女に質問した。
「あなたには、私が何者であろうと関係ないわ」
彼女は無表情のまま歩きながら答えた。
彼女の冷たい態度がロウの胸を刺した。
「おとなしく君についてきてるのに、教えてくれないの?」
ロウは彼女の事を知りたかったので引き下がりたくなくもう一度質問を投げかけた。
「おとなしく付いてきてくれてありがと、もう着くから、この話は後でね」
彼女はそう言ってデカイ扉の前で止まった。扉の前には兵士が5人いた。
「着いたわ」
ロウの顔を見て彼女がそう言った。
「開けて」
彼女が兵士に向かってそう言った。
「はっ‼︎」
兵士は敬礼した後、扉を開けた。
「さぁ、入って」
彼女はロウにそう言った。
ロウが部屋に入ると正面に大きい机があり、そこに1人男が座っていた。大きい部屋には他に人は居なかった。
「ブル最高司令官連れて参りました」
彼女はそう言い敬礼した。
机の椅子に座る男は父よりもふた回りくらい体が大きく威風堂々としていた。
「うむ、ご苦労であった。だが俺の自己紹介はなんか雑じゃないか?アントレイヤの時は活躍してから名前とか紹介とかしてなかったか?」
ブル最高司令官は座ったままそう言った。
「はっ、作者の意向であります」
彼女は敬礼しながらそう言った。
「何故だ?何故アントレイヤは活躍場面を見せてから名前を紹介されたのに俺の場合は活躍場面を見せてから紹介しない?俺が北だからか?俺が北だから、俺の活躍場面は、はしょったのか?」
ブル最高司令官は全身を震わせながらそう言った。
「はっ、詳しい事情は分かりません」
彼女は敬礼しながらそう答えた。
「もういい、作者がその気なら俺にも考えがある。ネタバレさせてやる。おいロウ」
ブル最高司令官はロウに話しかけた。
「はっ、はい、なんですか?」
ロウはブル最高司令官の顔を見てそう答えた。
「君の隣にいるちょー可愛い女の事なんだが…」
ブル最高司令官は彼女をいやらしい目で見てそう言った。
「名前はセナって言ってな…」
そうブル最高司令官が言った瞬間にセナが口を挟んだ。
「ブル最高司令官‼︎それ完全にネタバレです‼︎作者に殺されますよ‼︎いいんですか??」
セナは慌ててそう言った。
「いいんだよ。作者が怖くて北の最高司令官が務まるか!これで北の恐ろしさを作者も思い知っただろう!」
ブル最高司令官は満足そうにそう言うと話を続けた。
「北の人間を雑に扱う奴は絶対に許さん、ガゼも雑に扱いを受けたと私に報告があった、この作者はこれからも北の人間を雑に扱う恐れがある、そうさせない為のネタバレなのだよ、奴が北の誰かを雑に扱うたびにネタバレしてやる、ガッハッハッハ」
ブル最高司令官は机の上を叩きながら笑っていた。
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