第14話 この世界の真実

「あっ、どもっ、ロウです。前回の話でいろいろ展開がある筈だったのに、途中ブル最高司令官の暴走が始まってオジャンになりました〜。なので今回は前回やるはずたった内容をやるみたいで〜す。ちなみに作者はブル最高司令官の事を面白がっていました〜」


「ガチャ」


ブル最高司令官は椅子から立ち上がりロウの近くにやって来た。


「ロウ君、前回は暴走してすまなかったな」


ロウの肩に手を置きそう言った。


「い、いえ」


ロウは困った様子でそう言った。


「本来なら私は真面目でなければならない立場にある人間だ、あの暴走で一体何人の読者が離れて行った事か… だがねロウ君、たとえ読者を失おうとも、私は君に教えてあげたかったのだよ。固定概念に縛られてはいけないと言う事を… これから先、君は様々な謎に出会うだろう、この物語の設定でそうなっているからな…いいか君に誰が何を言おうと全てを疑え、固定概念に縛られるな、固定概念などに縛られていては、この世界の真実はみえて来ない」


ブル最高司令官はそう言うとロウの肩から手を離した。


「はぁ、ちょっと難しくてよく分かりません」


ロウは素直にそう言った。


「そうか…君はまだ何も分かっていない…君の父もな…だが、ひとつだけ真実を教えておこう、私が何故暴走しても作者に殺されなかったのか?作者ならいつでも私を殺せるはずだ、ネタバレした瞬間にでも殺せるだろう、でも作者は殺さなかった… 何故だと思う?」


ブル最高司令官はロウの目を見て聞いてきた。


「分かりません」


ロウはしばらく考えてからそう答えた。


「作者は殺さなかったのではなく、殺せなかったのだよ、その事が意味する事がどうゆう事だか君には分かるかね?」


ブル最高司令官は微笑みながらロウに質問した。


「分かりません」


ロウはまたしばらく考えてからそう答えた。


「なら私が教えてやろう、私がこの物語の重要人物の一人であり、作者の秘密を全て握っているからなのだよ。作者は、私の暴走を面白がってなどいない、恐れているのだよガッハッハッハ」


ブル最高司令官はそう言って高笑いをして話を続けた。


「私は作者と同等の立場にある、だから私がいくら暴走しようとも奴は私には手も足も出せない、私は君の味方だ、この先行き詰まった時には私の所に来るがよい。私の話はこれで以上だ、セナ、例の所にロウを連れてゆけ」


ブル最高司令官はそう言うとセナを見た。


「はっ、では失礼します。ロウ私について来て」


セナは敬礼し、ロウの目を見てから部屋の出口に向かって歩き始めた。


「失礼します」


ロウはブル最高司令官にそう言うと、セナの後を追った。

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