第4話 変態の実力
バレー部一年生全員が2組の教室前に集まっている。この光景は異常事態となるかもしれないな。
「神田さんが学校に来ていない。」
そう、浅加幸平は言った。
俺、松岡健吾は言った。
「病気とかで休んでいるだけではないのか?」と。
神田さんについてこないだの事と花咲の事と踏まえて、宮田貫太、池田荘に説明した。
宮田は言う。
「なぜ、幸平はそう思うん?」と。
4人の会話を文章で伝えるのって難しかな?ここからは普通にいこうか。ん?
1人話してないのは秘密だぞ!!
「神田さんのクラスは4組、俺のいる6組の教室と同じ階なんだ。」
幸平のクラスは6組であり、1、2組は2階、3、4、5、6組は1階にそれぞれ教室がある。
「で、幸平のことだからマネージャーとして神田さんを勧誘していたのか。」
「そう、さすが健吾。でもこの一週間は、学校に来てないんだよ。」
「クラスの人はなんて?」
「体調不良で休みとしか先生から教えてもらってないらしい。」
「なら、そうじゃないのか?」
「だからさ、神田さんにLINEしてみたんだ。」
幸平がLINEを見せてくれた。なになに?
送った日は日曜日、ちなみに今日は月曜日だ。
『久しぶり、神田さん。先週は学校に来てなかったね?って、松岡健吾が言ってたんだけど、本当かな?』
「おい、まて幸平。これでは俺がモノホンのストーカーになってる。」
「俺はストーカーになりたくなかったからね、犠牲はつきものでしょ。」
「他の方法考えろよ。おまえならできるだろ、絶対わざとだろ、自分の株上げるためだろ。」
「今はそんなことどうでもいいだろ。」
「いや、良くないから。このままいくと俺は少しづつ犯罪者に近づいちゃうから。」
「でもな、見ての通り既読がついてないんだよ。こんな変態の存在を知らせたのに。」
「おまえ、後で一発殴らせろ。」
「神田さんには仲の良い友達はいないん?」
「いいこと聞くね、宮田。高校に入学してから特に仲の良い友達はまだいないみたいだよ。彼女自身あまり目立つような行動は控えているみたい。体は控えめじゃないけど。」
「最後の一言は本人には言ってやるなよ。とりあえず、気になるなら聞き込みすれば?」
「じゃあ、4人で聞き込み開始だね。部活まではまだ時間あるし。」
そう言うことで、俺たちは4組での聞き込みを行なった。幸い、話の内容から変態を気にして避ける人をなくすことはできた。勧誘の一言で。本当、大変だ。
ある程度の時間が経ち部活の時間となったので、部活終わりに部室で話し合った。
「結局、何もわからずじまいだな。」
「本当に、体調不良なんかな。」
「そうじゃないのか?」
「神田さんが体調不良で一週間も休むような女の子にみえなくてさ。」
「なら、なんらかの問題をかかえているとでも?そうかどうかわからないのに突っ走るのは駄目だぞ。」
「誰も気にしてないようだったから、もしかしたらを考えてたかな。ごめん。」
「じゃあ、今日はこれくらいでお開きだ。」
「ひ、ひとつ、いい、かな。」
「なに?池田。」
「花咲、さん、に、き、聞いて、み、るの、は、どう?」
「花咲さんか…聞いてみるだけ聞いてみるのもありだね。」
「花咲さんが何か知ってるとは思えんけどなぁ。」
「聞いてみるだけの価値はあるんじゃないか?」
「じゃあ、健吾。明日花咲さんにも参加してもらえるように話つけといてよ。」
「え?なんで俺が、幸平頼むよ。」
「俺は神田さん担当だからさ。」
「何勝手にきめてんだか。」
とりあえずあの変態を相手にしないといけないのか。いやでも明日神田さんが登校したらどうするんだ?まぁその時は心配してたことにすればいいか。
次の日の放課後、4組前にバレー部4人と花咲さんが集まった。神田さんは登校していなかった。
「て言うことで、花咲さんも協力してくれない?」
「じゃあ、手っ取り早く美由紀ちゃんの家に行きましょうか。」
4人が唖然とする。
「いや、家がわかれば苦労しないんだが。」
「私、知ってるもの。」
「なんで知っているんだよ。」
「そりゃ、あとついていったに決まってるじゃない。」
おいおい、ここにモノホンのストーカーいたよ。身近にいたよ。最近の女子高生怖い。
「それじゃあ、気合い入れて神田さんの家にいこう!」
「おー!!」
幸平と花咲さんが盛り上がっている。何も起こりませんように。頼みますよ神様。
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