リサ 9

笑いながらしがみつく姿を見て、男は・・・・・


「やっぱりキチガイな女だ。

狂っているからあんな法律が作れる・・・・」


呆れてボヤいた。


「・・・・死ぬ事なんて・・・・怖くないわよ・・・」


いよいよ身体が動かなくなり、その場に崩れ落ちる。

ここまできたら、きっと緊急手術してももう助からないでしょ。

目的達成。

私のやりたい事は全て終わった。



私が崩れ落ちると、男は再び銃口を眞鍋に向けたけど、あっさり周囲の兵士達に何十箇所も撃たれてその場に倒れた。


それを見届けると私もゆっくり目を閉じる。



「リサ!・・・なんでかばったの・・・?」


身体を持ち上げられ、聞こえてきたのは眞鍋の声。

別にかばった訳じゃないのに。

私は自分の死に場所をやっと見つけれて、喜んで死ぬことを選んだだけ。

だから責任なんて負わなくてもいいのに。


その一言を伝えたいのに、もう言葉が出ない。

口が動かない。

声が出ない。



「救護班を呼んで!急いで!」


それが最期に聞こえた言葉。

呼ばなくていいのに。



最初で最後。

唯一出来た友達の傍で死ねた私の人生。

そんなに悪くなかったのかもね。

大好きよ、眞鍋。

貴方は生き抜いて、大好きな研究をやり続けてね。

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