第15話異物混入 8
「そうよね。ビックリしちゃうわよね。
でも、大丈夫。そのうち慣れるわ。
身体が壊れないよう、たくさんカロリー取らなくちゃね」
そう良い、部屋から出て行った。
身体が壊れる?
食べないと、俺の身体はどうなるんだ?
ゾクっとする。
右手についている、腕輪を見た。
皮膚に完全にくっついている、コレは、外す事が出来ない。
無理に外そうとすると、皮膚が切れ、血が出る。
・・・・コレは、なんなんだよ・・・・。
そういえば、この点滴はなんなんだ?
ここに入院して以来、ずっと付けっぱなし。
点滴を切らす事がない。
この点滴がないと、俺はどうなる?!
学校と家で悩まなくなる代わりに埋め込まれた、異物。
その説明は何も無い。
結局俺なんて、こんな扱いなんだ。
この程度の人間なんだ。
久しぶりに、目がカーッと熱くなる。
この感覚。
俺、また泣こうとしてる?
しかし、涙はこぼれなかった。
もう、わからない。
自分の身体に何が起きているのか?全然わからない。
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