第11話疑惑 2

なんとなくつけていたTV。

フッと視線を移すと、ラーメン特集をやっていた。


ラーメンかぁ・・・・。



2時間。

適当にドライブしてラーメンを食べて解散。

色気が無さすぎ?

最初から色気を出すのもちょっとね・・・・。


とりあえず一応1つの案として出してみても良いよね!





To  大西舞子

Sub 無題

Text 日曜日なんですけど、そこら辺をドライブしてラーメンを食べに行くなんてどうですか?

   嫌なら断って頂いて大丈夫です!



もし彼が嫌だって言った時の事を考えなくちゃ・・・・・。

適当にテレビのチャンネルを変える。

何かデートになりそうな事やってないかな~。



そんな事をしている内に


♪~ ♪~


メールの受信音が響いた。





To  岡野裕也

Sub 無題

Text ドライブとラーメン賛成です! 楽しみだなぁ^^



早っ!携帯依存症なんじゃないか?ってくらいに返信が早い。

賛成か~・・・・・良かった!

日曜日のデートは決まった~。



彼に返信しないまま、ベッドに携帯を投げると部屋を出た。

お風呂にでも入るか。

ここで返信したら、またメールの送りあいみたくなっちゃって、お風呂に入るタイミングを逃すしね。


廊下を出てお風呂場へ直行しようとした時、


「ちょっと!こっち来て!」


リビングから母が手招きをしているのが見えた。

私の事を呼び出すなんて珍しい。

いつも母は姉ばかりを可愛がって私の事なんて視線にも入れない癖にね。



「何?どうしたの?」


「シーッ!あの子達に聞こえちゃうから、こっちに来て!」


母は口元に指をあてた後、姉の部屋を指さす。

あぁ、あの人たちには聞かれたくない話なんだ。



2人でリビングに入ると扉を閉めた。


「で、何かあったの?」


きっと下らない埒のあかない話なんだろうけど。



「ちょっと聞いて!姉彼って実は×有り子持ちだったんだけど・・・・・」


うぇ。マジか。

結婚歴ある癖に現在金髪で無職ってキツイなぁ・・・・。




「元嫁と離婚した理由が、元嫁が金に汚い女だったから別れたって言ってたのよ!

だから私はそれを信じたの!だってお姉ちゃんが好きになる人なんだから、まともな人に決まってるじゃない」


どこが?ずっと働かずうちに入りびたり、汚い下ネタ言いながら笑ってるあの男の何処がまともなの?

私はずっと おかしい って思ってた。

そんな私の事を、母と姉は おかしい と言っていた。




「でも実際は元嫁が金に汚いからじゃなくて、あの男が働かずお金が無かったから離婚したんじゃないかって思った訳!

だってここに住んでから、あの男働いた時ってあった?いっつも部屋でゴロゴロしてさ・・・・。

そう思ったら急にムシャクシャして愚痴りたくなった訳!」


あの男が転がり込んでから何年経ったと思ってるの。

急にムシャクシャしたって・・・・・今更?と笑えてくる。



もしかして母は自分は被害者だとでも思っているのだろうか。

嫌ならあの男を追い出せばいいのに、それさえしようとせず、私に可哀想とでも言って欲しいのだろか。



下らない。

滑稽な話だ。

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