第14話
全身に沁みるような、じんとした寒さで再び目を覚ました。何時間も動かずにいたにもかかわらず、怪我は回復しておらず、体の痛みは変わらず私を攻め続けている。その攻撃に抗うかのように、少しでも立ち直ろうと気合を入れてゆっくりと体を起こしてみることにした。
仰向けの状態から上半身を少し起こして腰をひねり、四つん這いの状態になって震える腕を踏ん張って体を支えた。そして膝を折り、土下座に近い体勢になったところで節々の痛みに耐えきれず涙目になって呻いた。
この動きをしただけで息が切れ、再び床に倒れ込みたい気分になった。しかしここで寝転がったらまた眠り込んでしまいそうだったので奥歯を食いしばって次の動きに移るまでゆっくり呼吸を整えた。
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