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「わー、ユウコちゃん、なんかすごーい」


目の前で繰り広げられる大胆な行動に、あたしは思わず拍手をしながら小さく微笑んだ。

あたしの名前はジュレ。

恐怖心を食糧にしてる妖精なんだ。


「おぉー、血がいっぱいだー」


昨日、ユウコちゃんから貰った恐怖心、ほんとおいしかったなー。

とりあえず、楽しく過ごしてるかどうか見にきたんだけど、


「うわー、また刺したー、ハハッ」


人間って凄いなー。

恐怖心がないと、何でもするんだなー。


「あっ、そういえば……」


恐怖心が無くなった人間って、こういうパターン多いかも。

ほとんどの人間が、なんか盗んだり、殺したり、自殺したり、ぶっ壊れてやりたい放題になること多いかもー。


「う~ん、てことは……」




恐怖心って、人間に絶対必要な物なんじゃないのかなー?




でも、いらないって言うもんなー。

ほんと、人間って不思議な生き物だわー。


「まあ、でも……」


そのおかげで、あたしは美味しい恐怖心が食べられるんだよねー。


「アハハハー」


いやー、ほんと、いっぱい、存在してるもんねー。




ほんとは脱いじゃいけない鎧なのに、簡単に脱いじゃう人間。




「さてと」


お腹もすいてきたし、そろそろまた探しにいこうかなー。






恐怖心いらない人間を――――







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