第4話 騎士団長とは何者なのか

 では、とりあえず、タイトルにもなっている騎士団長殺し、あるいは騎士団長と呼ばれる何か、についてちょっと具体的に見ていきたいと思います。

 

 絵描きである主人公が、あるとき、どこからか鈴の音が聞こえてくることに、気づく。その鈴が鳴っている元を辿っていくと……

 

 というようななりゆきで、騎士団長ご登場となるのですが、その前段で、なぜか江戸時代の作家、上田秋成の「二世の縁」という小説が取り上げられ、そこに出てくる話といま起きていることが似ているというような登場人物たちのやり取りがなされています。

 

 たしか、上田秋成については、『海辺のカフカ』でもちょっと取り上げられていたような気がするなあ。

 

 

 ■参考 http://bokyakusanjin.seesaa.net/article/121788711.html

 

 


 ねこのきはこの上田秋成の『雨月物語』が好きで、一時期いろいろ調べたりしたのだが、そのときの印象は、「いろいろめんどくせえ」というものでした。


 できればこのまま土の中で鐘なりなんなり叩いたままでそっとしておきたい。

 とはいうものの、ここには何かがありそうだとは思うので、思い切って、上田秋成についての話にいったん寄り道してみましょう。

 

 一時期いろいろ調べたりしまったのも何かのえにしなのでしょうから。


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