第24話

誰か他に好きな人が?



昨日、あのまま寝てしまった俺は身体を洗うべく、朝からシャワーを浴びていた。



身体を洗いながら思考する。


俺の好きな人は?


昨日のあれはただの気の迷いだと思いたい。だって、だって、血が繋がって無いからと言って弟だぞ…。



でも、感じていた、俺は満を思って。感じていたんだ。



唯といても正直あんなに熱いものは感じた事がなかった。



最近満の事が気になっていた、あの半裸の満を見てしまってからは特に。



知らず知らず、その思いを自分自身で覆い隠そうと、唯の身体に逃げていたのかもしれない。



唯はその俺の小さな気持ちの誤魔化しに、敏感に気付いていたんだろうか。



どうしたら…いや今の俺には自ら満を選ぶ事も、唯を捨てる事も出来る勇気等なかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る