第14話
次の日の朝は、目覚ましより少し早く目が覚めた。
昨夜、泣きはらした顔で洗面台の前に立つ。
目が腫れてる。
「ひでー顔っ。」
顔に掛かる冷たい水が気持ち良かった。顔を洗うという、いつも日常的に行う行為は、俺には信じたくない、昨日の兄貴の外泊という出来事で傷を追った自分を、現実に引き戻してくれた。
食欲無いや。
兄貴はーー。
玄関を見ると、学校指定の靴が無い。朝早く帰って来てもう学校に向かった様だった。
俺は、自分の身体の中にあるどす黒い塊が動き出す感覚に囚われていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます