第4話

唯と一緒に料理をする時間は楽しかった。包丁使いが不慣れな彼女が何とも言えず可愛かった。僕の初めての彼女、僕は大事にしたい。欲望とか、そんなんじゃなく、ゆっくり気持ちを確認しながら二人で進んで行きたいんだ。


カレーが出来た所で、満を自室へ呼びにいく。



階段を上り、満の部屋をノックする、「満ー、カレー、出来たぞっ。」



返事がない。



ガダガダっ。



音がしたのは反対側にある僕の部屋からだった。



「満ー。」




人の部屋で何をしてるんだと、今度はノックもせずにドアを開けた。





!!!!!




僕の目に飛び込んできたのは、僕のベットで自慰行為した後であろう、半裸で下半身があらわとなっている、少し驚いた満であった。その姿は女性のヌード等とは、全くの別物であったが、男にしては妙に妖艶で、その筋の男性が見ればかなり魅力的に映るはずであろう。



「な、何してんだよ、お前、人の部屋で!」



妙にどぎまぎしながら、怒鳴りつけた。



「ごめん、気持ち良くて寝ちゃった…この部屋兄貴の匂いがするからさ…」



とヒョウヒョウと答える満。おいおいっ、そんな格好見られて平静とか、大丈夫かお前っ!



「自分の部屋汚れるからって、人の部屋でするな!…たくっ。いいから、早く片付けて、カレー食えっ!」




「ほーいっ。」




どういう神経してんだ、こいつは。そう思いながら、部屋を後にしようとした、その立ち去り際に僕の恐らくタンスに閉まってあったであろう、下着が目にはいった。



え?



下着を凝視しながら、次に満に目線を移した時、思い切り満と目があった。目が合いながら、そのまま部屋を出ようと動き出している身体の動作を止める事ができず、バタンっとドアを閉めた。







どうして、俺の下着が…。




自分のが汚れたから、代わりに履こうとでもしてたのか?



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