第7話神の雷


この世は腐りきっている。


犯罪を、取り締まる警察が悪に染まっている。


わたしは、悪を挫き弱きを助ける。


悪魔となった人間よ。聞け!お前達の狂った蛮行を許さない。


p.s大天使の雷。

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「岸谷!」


「え?はい。」


1年間に、交通課の上司高梨仁から話

しかけて来る事は数回しかない。


「お呼びだよ。」


デスクにある電話の受話器を置きながら事務的に梓に告げらた伝言。


「あの、わたし!交通課なんですけど!」


仮眠室で午前中から熟睡している木村太郎の顔を覗き込んで梓は言った。


「うーん。久しぶり、あずあず、元気だった?」


「元気?何でですか!婚約者は逮捕されて、また交通課に出戻りで肩身が狭い、わたしに向かって言う台詞ですか!」


太郎は、少し虚ろな瞳から涙を溢した。


え?泣くの?ウソでしょう?


「すいません、言い過ぎました。」


大きなアクビをした太郎は、涙を流していた。


え?


「鑑識の喜多島春男ちゃん、紹介しようか?彼女いない歴生きて来た年齢。」


「嫌ですよ、木村さんの紹介なんて。それより何で泣いてたんですか?」


やっと布団から起き上がって


太郎は


また、泣き出した。


「かおちゃん、かおちゃん。」


「奥さんの夢見たんですか?」


「分かる?」


「分かりますよ…。」


「ふーん、あずあずも女性として成長したね。」


太郎は、真っ赤になった目と鼻を擦りながら言った。


「それより…わたしに何か用事ですか?嫌ですよ、また、わたしの身近な人が犯人ってパターンは。」


「なかなか、鋭いね。」


げ…。

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