第5話 終わりのお告げ

「え、嘘でしょう? ねぇ、嘘なのでしょう、答えてガレイ!」

「私は嘘など申し上げません!」


全て、本当の事でございます。


付き人はそう言うと俯いた少女の視界に入るように、跪くように、ゆっくりとゆっくりと身を屈めた。


「先程の鐘の音は……国王がお亡くなりになられた知らせにございます。」


一瞬の静寂。

そしてまた鐘の音。


少女は付き人の顔をじっと見ていたがやがて天井を見つめた。

その大きな瞳から一つもの雫を落とさぬように。


「お父様……。」

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