第2話 いつものティータイム

はぁ……つまらない、つまらないわ!


そんな声が今にも聞こえてきそうな部屋がある。大きな屋敷の奥、ずぅっと奥の部屋である。


そこにティーセットを持ち近付いて行く一つの影。


「失礼致します。」

「どうぞ。」

「お茶をお持ちしました。」


次々とティーセットを丁寧に並べていく。しかし少女は席につこうとしなかった。


「どうかなされましたか、もしやこの中にお嬢様の苦手なものでも、」

「違うわ!」


違うのだけれど、と少女は言葉を続けようとしたがその先はなかった。

左様でごさいますか、付き人はそんな少女の様子を見てそう言うと椅子を引いた。少女が座ると同時にお茶の香りが部屋に漂う。


「本日のお茶は……。」


付き人は話しながらカップに淹れる。

少女は話を聴きながらお菓子と共にそのティータイムを楽しんだ。

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