無意識の贅沢

 五体満足で生まれてしまった以上その贅沢からは逃れられない。骨を折ったこともなければ障害を持った箇所もなく健康な手足で生きている。それがどれだけ贅沢なことか気づいた時には四肢を失うことが怖くてしょうがない。何を馬鹿なことをと笑われるかもしれないが考えてもみろ、ある日突然利き手が動かなくなったら、両足を失ったら。

 今までできていたことができなくなるのはどれほど怖いことか。

 そんな贅沢な身体を持って生まれていながら、何を為すこともなく生きていることのなんと無駄なことか。


 ああかみさまごめんなさい。

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