第15話悪女

咲は、朝、下駄箱に手紙が入ってるのに気がついた。


嫌な予感…。


手紙を開いてやっぱりと思った。


《泥棒ネコ》


そう書かれていた。


昼休み屋上で渚に相談したら


「愛ちゃんかな…。」


とだけ呟いた。


「でもさ、東四郎君の事、密かに良いなって思ってる女の子がいるのかもよ。」


渚は、小難しげな顔をして言った。



咲は、自宅に帰ると光に聞いてみた。


「ふーん、ライバルだね~。」


とだけ言った。


最近、光は一人でいる事が多い。


「最近、女の子来ないね?」  


「色々、事情があるんじゃない。」


他人事のように光は話す。


【いよいよ、学校に行かなきゃね。】


電話で東四郎は言った。


【背中から刺されるかもよ。】


【マジ?】


東四郎には、愛の事は話してなかった。


話しても東四郎が気に病むと思ったからだ。


電話を切ると昇から電話が来た。


【どうしたの?】


【高橋がバイク乗って事故った。】 


愛が…。


すぐに病院に咲は駆け付けた。


愛は、集中治療室に運ばれいた。


愛の両親と最近つるんでいる友達も何人かいた。


手術中のランプが消えると医者が出てきた。


「最善を尽くしました。」


とオペをした医者は一言残してその場から離れた。


愛が、運び出された。


頭に包帯をしていた。

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