9.太陽の光が

 太陽の光が少し弱くなった4時頃、娘が着替え終わるのを、車の中で待っていた。暫らくすると、頭にタオルを巻いた娘が無表情で車に乗り込んできた。



 「何、食べたい?」と聞いたが、返事がなかっので、そのままフリーウェイに向って走り出す。


 何度か声をかけてみたが、娘は黙っているので、CD を押し込んで音楽をかけたが、


 娘は無言でそのCDを停め、

「Daddy アイシテ ナイノニ、ドウシテ Sex スルノ?」と聞く。


 「それは、人間だからだよ。」


 「ワカラナイ。」


 「人は、快楽の為の Sex と、子供を作るため Sex を分けて考えてるからかな。Did you get it?」と聞くと、娘は小さくうなずく。


 「でもね、それはね、もし2人が求め合っていれば、大概の場合、同じ意味なんだと思う。」


 「ドウシテ コンドーム トカ ピルトカ ツカウノ?」


 「子供を作るって事は、とても責任のある事だからね。」


 「セキニン?」


 「Responsibility」



 しばらくの間、娘は黙っていたが、

「キョウコ トハ、Sex シタ?」


 「もうちょっと後で話すよ」と答えて、昔の話しを続けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る