第177話 アビーム大統領が話すアメリカの脅威。
俺はアビーム大統領が何を話すかわからないが、それでも彼の話を聞いてしっかりと現実から目をそらさない事にした。
出ないと奴らの弱みを握る事が出来ない事、奴らの行動によってイラクを破壊される恐れが十分にあるからだ。
だから私はそう感じながらしっかりと石油の件について話そうと思った。
「で、アビーム大統領殿。貴様に言いたい件は色々とあるからな。その中でもこの件はしっかりと貴様から話してほしい。例のIWC連中は何故、石油を狙うのは勿論、奴らの戦争資金源になるからだろ。」
彼にとって非常に難しい質問をしたけど、それでもこれだけははっきりさせないといけないと感じたからだ。
そう思いながら俺は彼にしっかりとこの件の返答を聞こうと思った。
奴らの資金源は間違いなく、石油などの資源を外国に高値で販売し、差額で儲ける事が由来じゃないかと感じていた。
なぜなら、差額ビジネスは外貨の構造を利用して設ける事が度々指摘されており、その差額を利用して設ける仕組みをしっかりとやっていたからだ。
そして米国は自分達が使えなくなった武器を外国で売る事は既に常習化している。
特に日本や韓国、欧州などのアメリカの属国、あるいは属国だった国に対して高額で売る事でこういうビジネスが横行させるのも既に理解していた。
だから俺は彼にその件について深く問い詰める事で彼がアメリカが起こした犯罪についてしっかりと自白すればよいと感じた。
「あぁ、シュタイン殿。君の見識は流石だよ。中東では差額ビジネスは別に陰謀でなく実際に行われている事であり、差額を利用して設ける国がアラブ諸国などを通じて行われている。」
俺はその話を聞いてその差額がアラブ諸国で行われている事実を知り、それについてしっかりと考えてみた。
確か、サウジは入っているのは確かなのはとにかくとして…、
「アラブ諸国というと…、」
「サウジアラビア、UAE、カタール、クウェート、バーレーン等の国だ。」
つまり、これらの国は親米且つスンナ派のアラブ国家だと実感した。
そして彼らがアメリカの利権を利用して石油ビジネスで儲けようとしているのは確かなのだろう。
そう思いながら、アビーム大統領に感謝しようと思った。
「判った。つまり、そういうアラブ諸国が石油を利用して高額な差額ビジネスを行っているのは事実だな。答えてくれてありがとう。」
「その通りだ。シュタイン殿。貴様の言う通り、中東では石油の差額ビジネスが行われているからアメリカが金儲けとしてやるだろう。」
その話を聞いて俺は非常に納得した。
彼の言う通り、中東では石油や天然ガスを利用した石油の資源売買を利用して差額ビジネスが行われているのは間違いなく事実であり、それを実行させる上でも差額ビジネスで儲ける集団がいるのだと思うとそれは非常に興味深く感じた。
けど、この差額ビジネスを感じ取るとアメリカはその石油ビジネスの売買方法を利用して資源や技術、平気などの差額ビジネスを平気で行う輩であり、正にその傾向が強く現れているのだと感じた。
つまり、差額ビジネスを利用して金儲けする手法を彼らが持っているのだと思うとそれだけで資本主義の闇の部分を明らかにし、彼らがそれを認めただけで非常に良い収穫だった。
そして俺は差額ビジネスを話しつつ、これから更にイラクは以前、アメリカの戦争に加担したのか問いかけてみた。
「つまり、差額ビジネスがあったのは事実だと。だとすれば、差額で儲ける手法は兵器などにも存在する訳だ。で、アビーム大統領殿。貴様は、湾岸戦争の際に、アメリカの戦争に加担したよな。」
「ふっ。流石、シュタイン殿。元IWCの人間であるな。」
どうやら、彼らは湾岸戦争の際にアメリカの戦争に加担したようだと実感した。
つまり、あの湾岸戦争は何のためにあるかというとイスラム革命で反米になったイランをアメリカの支配下に戻す為に仕掛けたクーデターにすぎない事を意味する。
なので、そういう裏を考えれば、彼らがクーデターを起こす理由はおそらく、アメリカが世界を支配する計画があったのだと実感した。
つまり、欧米に批判的な言動を封じる為に、似非愛国と多様性詐欺を対立させ、欧米に批判的な言論を封じる事を目的としているなら間違いなくその合点はあっているだろう。
だからこそ、俺はこの合点には何か危ない印象があると思いつつ、この2つの不毛な争いを利用してアメリカや欧州に利益を得ていた訳だ。
そしてそれは左右だけでなく上下にも共通する。
つまり、ここで大事なのはまともかまともじゃないかであり、そこを軽んずる政治家を強く出してゆく事で肝心な争点をそらすことができる。
そして上下左右の4極対立を利用する事でこの計画が上手く実行されるように思うと彼らの意図はここにあるんじゃないかとつくづく感じた。
そして彼らがそういう論点を作り出すことで非常に不毛な争いを加速化させる事でグローバル企業が搾取する構図を得たのも当然な訳だ。
つまり、上下左右の争いはいずれもファシズムに導く可能性があり、いずれもバランス感覚が欠如する。
バランスを保ちながら1つに集中する事で敵をはっきりさせる事ができれば確かにそれはありうるのだと感じた。
だから、俺はアビーム大統領の話を聞いて湾岸戦争がアメリカと共謀して行われた戦争なのだと認めてくれるとそれだけで俺は非常に嬉しかった。
「ありがとう。アビーム大統領。貴様のお陰で大分、俺の中で事実が固まってきた。」
「あぁ、そういう気がしたよ。」
「じゃぁ、過去は過去。今は今でこれから貴様をアメリカの魔の手から守って見せるから安心しろよ。」
「あぁ、頼むぞ。シュタイン殿。」
彼らの行動を見れば、はっきり判ってきたが、やはりアメリカの裏を知っているからこそ、このやり取りができるのであり、これが俺にとっても非常に良い方向に導く事が出来た。
だから今度は俺達が彼を米国の魔の手から守ろうと思った。
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