第176話 イラク戦線。

 そしてイラク大統領府に突入した俺達はこれからIWCの連中に警戒しながら行動をしっかりと監視する事にした。

 ゆえに俺はカミラと話しあいしながらこの建物の構造についてしっかりと理解しておく必要があると感じた。


「で、カミラ。貴様はこの大統領が変わったのは確か、ドロテアの影響で合っていりょな。」


「勿論さ。ドロテアが大統領府を攻撃した影響でこの大統領府の位置構造が変化したのは間違いないから。」


 やはりというかドロテアの侵略の影響でそういう行動をとってきたのは非常に分かる気がする。

 奴らの行動を見るとそうしないとベネズエラのマルシヲ大統領みたいに晒首にされてしまうから猶更だと俺は思った。


「成程。つまり、不思議のダンジョン構造にする事で外敵から身を守る上で、そういう構造になっている訳だな。」


「そういう事だね。まるで不思議のダンジョン的なからくり屋敷みたいな感じにする事で外的化身を守る訳だ。」


「まぁ、その通りだな。そうしないと敵から身を守れない事など簡単にわかっているから当然だよな。」


 俺はカミラと話しているうちにこの大統領府の構造について次第に理解できた気がした。

 なにせ、この大統領府は不思議のダンジョン風のからくり屋敷になっている理由は言うまでもなくIWCなどの魔の手から身を守る為に存在しているのはご明白である。

 なぜなら、イラクなどの中東の国ではイランなどのナショナリズムが作れる国、即ち既に昔から国家がある国を除き、国家が作れないから独裁制でしか維持できない構造が既にわかっているからだ。


 故に、彼らの反政権勢力によって社会が崩壊しないように不思議のダンジョン的なからくり屋敷を行う事で大きな変化を行わせるようにする大統領府は外敵を守る上でも非常に大事な防衛手段といえる。

 そして不思議のダンジョンは入るたびにダンジョンの構造が変わるものであり、入れば入る程、ダンジョンが変わるのでダンジョンを楽しむに人になっては非常に重要な要素となっている。


 だから俺はこの構造を利用しながら彼らの闇をしっかりと暴きつつ、自分でもこの市長且つ予測できない構造は正に中東の屋敷だと実感できた。

 中東というよりは独裁制でしか維持できない国がそういう構造になるのはごく自然なのだが、欧米ではそれを理解していない人が多く、仮に理解しても民主主義という美名でこういう構造を嫌う人は非常に多いから間違いなくこれはあっているのだと感じた。


 ですからそういう問題を加味しても中東の屋敷がしっかりしているからこそ、そういう問題をしっかりと認識しながらこれから俺は大統領府まで向かって行った。

 ゆえにマリーナにこの事について話してみた。


「しかし、マリーナ。この建物は凄く興味がある上に複雑な構造で流石イラクの大統領府だと思うぜ。」


「どうした?シュタイン殿。そういう事を言って何か考えた事でもあるか。」


 もちろん、あるさ。

 こういう建物はイラクらしさというよりは民主主義では維持不可能な国がそういう構造をするのは何気に判る気がする。

 だから、俺は彼女のこの事を話そうと思った。


「あぁ、この建物は凄く複雑で面白い構造をしていると思うと欧米ではできない構造だからこそ、凄く不思議な建物に感じるのは当たり前じゃないか。」


「へぇ~。君はよくそういう事がいるとは流石だね。」


「当然だ。マリーナ。こういう建物は民主主義を前面に出す欧米が作ると色々と批判が来るだから作れないんだ。」


 この建物が不思議なダンジョンだと感じた俺はマリーナに話してアメリカとかではできない構造だと思いながら、これこそ本来の国としてのあり方なのだと改めて実感した。

 でも、そういう構造だからこそ、彼らを守る必要があるのも凄くわかってきた気がした。


 だから俺はこの構造に恐れ入る事なくしっかり自分でこの建物を上がってゆき、そしてアル・アビームさんと会いに行こうと感じた。

 そうすれば間違いなくこの問題をしっかりと解決できる土壌が開かれると思うとそれだけで非常に嬉しいと感じた。

 そう思いながら俺は階段で上がりながらようやく、アビームのいる大統領室までたどり着き、これから俺がしっかりと彼にイラク戦争の件について話さねばいけないと感じた。


 そしてアル・アビーム大統領の部屋まで到着した俺はこれから彼の部屋にノックする準備をした。

 そしてドアをノックし…、


 コンコンッ。


 俺は彼がいるのか声をかけた。


「失礼します。アル・アビーム殿。あなた方に大事な話をしてきました。」


「おぉ。シュタイン殿。無事に来てくれましたね。私がアル・アビーム大統領だ。よろしく。」


「えぇ。こちらこそ、どうも。」


 どうやら、アビーム大統領は中にいただけで非常に助かったようだ。

 そう思いながら、俺は出来るだけ私情を捨て、これから彼にしっかりとIWCやアメリカの問題についてしっかりと問いかけよう感じながら中に入った。


「では、これから貴方たちにしっかりと話したい事がありますが大丈夫ですか。」


「えぇ。勿論、大丈夫ですよ。シュタイン殿。」


 どうやら彼が素直に応じられた事を考えるとこれだけでも非常に安心して話せると感じた俺は出来るだけこの問題に対してしっかりと討論しようと思った。

 そしてかれからどういう話が飛んでくるのかしっかりと探る事にした。


「では、これからアビーム大統領殿に例の件について話しておこうと思う。」


「えぇ。勿論ですよ。」


「まず、9.11のテロは間違いなくアメリカやサウジアラビアにおける自作自演テロだった事は間違いない。」


「勿論。その通りだよ。そして我らの石油利権をしっかりと彼らは練っているでしょ。」


「その通りだ。アビーム大統領殿。奴らは勿論、石油を狙っているのは間違いない。」


 彼に出来る限りの事を言いながら連中の行動についてしっかりと報告しようと思った。

 そうすれば何かあると俺は覆ったから猶更だと…。

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