第142話 モハティールさんを勝たせる為に…。

 俺はマレーシアでモハティールさんを首相にさせなければ間違いなく家に帰れないと感じていた。

 だから、連中が行う不正選挙を防ぐ為にあらゆる考えを利用してマレーシアの国中にある不正選挙の要因である『基明ぎみょん』らしき機械を取り出し、不正選挙を防ぐ方法を考察していた。


 『基明ぎみょん』らしき機械は間違いなく不正選挙が起こり得る要因に繋がるからそれだけでも撤去しなければならなかった。

 でないと、奴らの傀儡候補が当選して国民にとって非常に危険な政治に繋がると感じた俺は連中の計画を阻止しようと考えていた。

 そして同時にマレーシアと連中の闇を炙り出す必要がある事も進めなければならなかった。


 故に連中がどれだけの闇を追い払う必要があるのかと思いながら連中をどうやって追い込ませるのか策を練り、それを選挙で応用した。

 少なくともモハティールさんは緒川二郎先生の事を良く知っている。

 恐らく、前に彼と対面している可能性があるのは間違いないと感じた。

 出なければ彼が緒川先生の案件を簡単に引き受けるわけにはいかない事を彼自身が知っているからだろう。


 そして緒川先生も、モハティールさんの事をよく熟知していると思う。

 だから彼をマレーシアの首相にさせたかったのだと俺は感じた。


 故に俺はモハティールさんが凄く緒川先生を知っているなら少し安心できると思った。

 そう思いながらモハティールさんの事について思い出した。


 そうか。

 緒川二郎先生は以前、モハティールさんと共に中東の問題でも話あっていた事を俺は思いだした。

 だからモハティールさんは彼を信用しているのは何気にわかって来た気がした。


 一方の渡部政権ではアメリカや欧州の犬としていた傾向があった

 その時に日本は新自由主義を導入されて酷い目に遭ったらしい。

 もちろん、マレーシアも傀儡大統領が受かって大変な状況になっている事は同じだ。

 だから、彼が死に絶えて緒川政権になってから雰囲気は非常に変わったと俺は感じた。

 そして緒川先生が俺に任務を出している事も非常に有意義な行いなのだと俺は感じた。


「で、マリーナ。『基明ぎみょん』らしき機械は見つかったか?」


「いいえ。私が調べたが見つからなかったよ。恐らく、事前に出すとばれる可能性がある。だから当日に出して、それを薄める印象があるから、間違いなく警戒したほうが良い。」


「了解。やはり当日にそれを仕掛ける可能性があると読んでいる。つまり不正選挙である事を隠蔽する為だと…。」


「シュタインの言う通りだ。そうでなければ不正選挙なんんて起こせない事が明白だと理解しているから尚更だ。」


「その通りだ。だから不正選挙を防ぐ為には様々な方針を練って相手を倒す以外にないと俺は読んでいる。その為に当日は大田票となるところを狙えばよいんだな。」


 大票田になるところは間違いなく不正選挙を仕掛けやすい環境が非常に産まれる。

 それを防ぐ為にも大票田を中心に観察しながら連中の計画を阻止しようと思った。

 故に俺は大票田の選挙区には非常に警戒した。

 それで勝敗がはっきりとわかるから尚更だ。


「そうだな。確かにそれは言える。でも都市部は投票率が低いから地方の方でも監視が必要だと俺は思うからそちらも警戒すべきだ。」


「成程。つまり連中はそういう裏を利用して相手を追い詰める行為が非常に目立つから要注意行為を見ないと非常に危険だと思うのは当然か。」


「当然だよ。連中の裏を読んで行動する事で相手の弱みを理解できるからそれで相手を追い詰める行為をいかに出すのか考えた方が良い。」


「了解。シュタインは本当に成長した。そして大田票となる都市部は奴らが潜んでいる可能性がある。」


「当然だな。連中はそうやって自分たちの理想を狙う行為が非常に多いから要警戒しないと非常に危険だな。」


「そうだね。ありがとう。シュタイン殿。」


 俺はマリーナに感謝されながらも連中は間違いなく大票田である都市部を狙ってくる可能性が非常に高いと理解しながら連中をこれから取り締まる方法を進んでゆかねばならないと考えた。

 当然、奴らは能力を利用して票を操作した相手を追い詰める行為が非常に多いことを俺は理解している。

 故に俺はある事を考えた。


「なぁ、マリーナ。」


「どうしたんだい。シュタイン殿。」


「連中は『基明ぎみょん』という機械を利用して不正選挙を利用しているからそれを防ぐには貴様の超能力で機械がある場所を把握できないか。」


「うん。ありがとう。シュタイン殿。私はそれ位の能力を発動する事は可能だ。だからそれで『基明ぎみょん』を破壊する方法を考えようね。」


「あぁ、その通りだ。」


 俺は連中が機械を仕掛けている状況がはっきりしたならそれを防ぐ為に何か方策を考えて行動せねばいけなかった。

 そう思いながら俺はこれからマリーナと共にモハティールさんの家に戻り彼に詳しい事情を説明した。


「モハティールさん。」


「大丈夫だ。シュタイン君。不正選挙の機械は既にみつかったからな。」


 俺はその話を聞いてモハティールさんの目利きにある種の鋭さを感じ、本当に彼は裏を知っていると感じた。

 だから俺は彼を見て大統領に当選できると感じた。


 故に俺は彼を信じた。

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