第132話 見えない不正選挙を阻止せよ。

 俺は、不正選挙の状況を確認する為に開票所を調べ始めた。

 何故なら、この開票所にはメキシコの不正選挙が行われている現実が既にあるからだと俺は感じているからだ。

 この前の韓国の件でそれが良く解ったと俺は感じたから…。

 それ故に、この不正選挙を防ぐためには、開票所にバイトと言われる人を良く観察して調べる事にした。


 ―――韓国の大統領選挙でもそうなのだが、こういう不正選挙には『基明』という機械か、バイトを雇って票の集計の際に、少し破らせる事を進める訳だ。そうする事で不正選挙が成功する事を意味するからな。


 だから俺は連中が不正戦況を起こさない為にこれから何か策を考えなければならないと感じた。


「なぁ、マリーナ。」


「どうした。シュタイン。」


「例の韓国大統領選で『基明』という機械で不正選挙を実行予定だった事を考えるとメキシコでも同じよう機械があると思うか。」


「さぁ、私にはわからない。けど、大統領府の中には不正選挙を行うバイトがいる可能性は否定できない。寧ろ、バイトで雇ってそういう不正選挙を起こして混乱させる可能性もあるね。」


「そうか。分かったよ。マリーナ。これから不正選挙を調べながら奴らの討伐を始めようとするか…。」


「あぁ、そうだな。そうしないと私達の任務が失敗すると思うから余計な…。」


 俺はこの選挙にもバイトがいると考えていたのでホセ、リカルド陣営のバイト不正選挙員が居るかいないか確認しようとした。


 ―――どうやら、現時間帯ではこの選挙で不正が行われている気配がないな。


 俺は開票所の様子を見て不正がないと判断し、これから他の開票所を調べる為に、彼女にその任務を出そうとした。


「なぁ、マリーナ。これからお前には他の開票所を調べて『基明』に似た機械。そして不正選挙を行うバイトがいるかどうか確認してもらいたいが大丈夫か?」


「あぁ、大丈夫だ。だが、アンタも決して無理しないように気をつけなよ。」


「あぁ、ありがとう。」


 俺は取り敢えず、開票所の様子を見て、まずは『基明』に似た機械がないか確認した。

 どうやら、『基明』に似た機械は存在しないみたいだ。

 次に、バイトが居るかいないかを確認した。


―――っと、現時点ではバイトはいないようだな。


 ここにも例の不正選挙の機械がないな…。

 ここを調べた事で俺は不正選挙と起きないと気を緩めて一安心した。


 しかし、これからロペスの選挙事務所に行って俺はWMA資金の件で彼に話さなければならないといけなかったので、これから彼の選挙事務所に顔を出すようにした。

 それから、選挙事務所に到着してから俺はこれからロペス候補がいるか確認した。


「すいません。ロペス候補はいませんか。」


 俺はロペス候補がいるかどうか気がかりだったので非常に混乱していた。


 しかし、誰もいない状況に俺は少し恐怖を感じた。


 すると…、


「おっ。誰かいるな。」


「貴様は、まさか。」


「そうだよ。俺がロペスだ。君は何の用でここに来たのか教えてくれないか?」


「あぁ、教えるさ。俺はここで貴様に緒川二郎先生や天皇陛下か授かった件を話したいんだ。それで大丈夫か?」


「あぁ、大丈夫だ。」


 俺はこの緊張の中で少し怖いと感じたせいか、俺の身体は少し鳥肌が立っていた。

 しかし、彼は俺の様子を終わると突如性格が急変した。


「よし、君なら信頼できる。だから、これからどんな内容か話せるか。」


「おぉ。流石はロペスさん。俺の商談に付き合ってくれるならどうぞ。」


「よし。やろう。」


 俺はこれからロペス候補にWMA資金の件について話し、これから重要な資金だったので彼がその話を受け入れられるかによって状況が一変すると考えられた。

 だからこそ、俺はこれからロペス候補にきちんとWMA資金の件を話す必要があった。


「では、まず。このWMA資金の件なのだが…。」


「WMA資金の件か。やはり緒川二郎先生とアンタは天皇陛下から凄く託されたようで俺は凄く嬉しい。」


「あぁ、その通りだな。」


 俺はこれから彼にWMA資金を出来るだけ多く話せる状況に持ち込めることこそ重要だと感じた。

 その為には、決してこの商談で失敗する訳には行かないと思うと非常にピリピリした。


 同時にメキシコ大統領の失敗が許されないように…。

 俺は何としてもロペスさんを大統領にすると決意した。

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