第106話 いざ、皇室へ。

 それから渡部真三わたべ しんぞうの遺体を海に緒川先生と共に海に沈めた後、これから俺達は服を変えて皇室に出向く準備を始めた。

 世間ではそれから渡部真三わたべ しんぞう首相が行方不明だが、彼はもう死んでいる。

 何故なら、既に東京湾にバラバラになった彼の遺体が沈めたからだ。

 そして、皇室は渡部真三わたべ しんぞうとは仲が悪く彼を総理大臣とは思っていない。

 だから緒川二郎先生を総理大臣になるように俺が仕向けていた計画だ。


「緒川先生。これから俺と緒川先生だけがこの特別車にのって他の皆は電車で向かう様に指令したんだな。」


「当然だ。これで俺が本格的な総理大臣になれるし、これから日本の本格的な対米自立が始まる。」


「あぁ、そうだな。」


 俺は緒川先生と共に特別車で話しながら、これから皇居へ向かった。

***********

 一方、私達は世田谷区深沢から東急東横線に乗って、皇居へ向かっていた。


「マリーナ。どうやら渡部真三わたべ しんぞうの死でネトウヨという連中が凄く困惑しているようだな。」


「当然だ。奴らは渡部真三わたべ しんぞうの支援者だったからな。」


「そうか。」

***********

 僕たちは今、東急東横線の自由が丘駅にいた。

 これから直通先の明治神宮前駅<原宿駅>で乗り換えて、千代田線経由で二重橋前駅で乗り換える事にした。


「それにしても東急東横線は随分と変わったな。」


「どういう事だ。」


「僕がベルリンから東京へ一時的な任務に出向いた時はこの東急東横線を使って皇室などの出向いたからな。」


「そうか。でも、これで事が解決するとは思わないが、それでも状況はこれから一変しそうだ。」


「あぁ、これから緒川二郎先生の首相就任式が来るからな。」


「だな…。」


「あぁ…。」


 僕はこう話しながら東横特急Fライナーで中目黒駅を過ぎ、それから渋谷駅、そして明治神宮前原宿駅から千代田線に乗り換えて、二重橋前駅で降りて、ようやく皇居へ到着した。


 それから俺と緒川先生はこれから皇室に到着し、天皇陛下と喝見する事にした。


 すると…、


「おぉ、緒川先生ではないですか?隣にいるのは誰ですか?」


「おぉ、山垣英則やまがき ひでのりではないか。こいつはアメリカ9・11テロの自作自演を暴きたいエンデル・シュタインだ。」


「どうも。俺が9・11テロを暴いてアメリカに投獄された経験のある『カラプソフミーラ』のエンデル・シュタインだ。」


「どうも。それで、今日は緒川二郎先生が日本の総理大臣になるようですね。」


「あぁ、だから俺は典紀さんの命令でここに来たんだ。」

 俺は山垣英則やまがき ひでのりさんに日本に理由を詳しく話した。

**********

「そうか。君が典紀さんが立ち上げたIWC討伐部隊『カラプソフミーラ』の副隊長、エンデル・シュタイン君だね。」


「そうだ。渡部真三わたべ しんぞう政権は昨日で終わった。それで、多くの議員や天皇陛下の側室で緒川二郎先生が総理大臣になる事が決まったそうだ。」


「そうか。なら、君ならきっとアメリカの実態を暴ける。そしてオールジャパン運動で渡部真三わたべ しんぞうは無事に倒れた。」


「ありがとう。さぁ、これで緒川二郎先生の首相を選びが決まりそうだな。」


 俺はこれで天皇陛下と緒川二郎先生の側室選びが容易になると思い、これからが本格的な戦いになると感じた。


 すると…、


「シュタイン君。君が渡部真三わたべ しんぞうを討伐してくれたようだね。」


「あなたは…、」


 まさか…、


 天皇陛下がこんな場所まで来てくれるとは思わなかった。


「シュタイン君。君のお陰で私達は平和で安定的な日本を生み出せると思い、感謝しますよ。」


「ありがとう。」


 平和とは言えないが、ようやくアメリカ追従が消える事で少し安心して過ごせると感じた。


 だが…、


「お兄ちゃん。まさか、アンタが渡部真三わたべ しんぞうの殺人犯とは思わなかったよ。だったら、お兄ちゃんはとっとと死んでよね。」


「くっ。」


 そこにドロテアが現れて俺を脅した。

 そして、平和は意図も簡単に崩れ去り、ドロテアと闘いに突入する事になった。

 だが、奴だけには絶対に負ける訳にも殺される訳にもいかない。

 絶対に、アメリカの9・11テロ事件の自作自演を暴いて、イラク戦争を阻止して見せる。

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