第99話 帝政会日本を実現する為の序章。

「で、典紀さん。明治維新で問題なのは当然ながら、長州藩と会津藩、三河藩が中心となって西欧化政策を進めた事が原因だろ?」


「当然だ。三河藩は徳田永康から続く軍事閥、長州藩は全体主義閥、会津藩は奴隷労働閥の3つが明治維新以後の日本で問題視されるのは当然だ。だが、アメリカによる支配は関ケ原の戦いで英国を利用して勝利した東軍がアメリカを建国する為に、徳田永康と共にインディアン殺害を幇助した。それが何よりも問題なのだ。」


「つまり、信長の時代が続けばアメリカが作られなかったという訳か。」


「その通りだ。明智光秀は家康の部下で英国の手先だったからな。」


「つまり、明智光秀が信長を自害に追い込んだ事が英米支配を強めた事か…。」


「当然だ。秀吉の時代には既に英米の意向を反対すれば家臣が殺される状態まで追い込まれ、関ケ原の戦いへの悲劇を起こしてしまった。」


「つまり、明治維新も江戸幕府も根本的にどちらもテロリストになるわけだな。」


「あぁ、そうだ。だが、明治維新の場合はテロリストの張本人は長州藩で薩摩藩は違うぞ。」


 俺は薩摩と長州を一括りにすると正しい歴史が分からなくなると関挙げていたので典紀さんの意見に納得できた。


 関ケ原の戦いの東軍が後の長州閥、そして帝国陸軍となって第二次世界大戦の悲劇を起こした事を考えると長州だった山口は西日本だが、長州閥は東日本へと勢力を伸ばした。

 だから、長州閥は裏同盟である三河藩、会津藩の繋がりを利用して明治以降の官僚支配を確実の物にした。

 その証拠に特に仙台は新自由主義的な価値観が非常に強い。


 故に、会津と長州はわざと対立しながら、裏で三河徳田一味がやろうとしたアメリカへの奴隷を強めた訳だと俺は感じた。


「よし、俺は興和会を壊滅させる準備をする。そして帝政会を作り天皇の思う日本を作る。そうすればイラク戦争が止められる可能性はあるな。」


「そうだ。帝政会は薩摩派が源流であり、天皇派だからこそ、アメリカ追従を止められるとな。」


「そう、そして天皇と緒川二郎にはチェノフスキー大統領と共にメッセンジャー博士が背後についている。彼はイラク戦争の問題を見て転向したそうだ。」


「了解。これで話は整った。日本から興和会を追い出したら、俺はアメリカの好戦派を追い出して見せる。」


「その調子だな。シュタイン。貴様が投獄された際に、メッセンジャー博士が貴様を救って欲しいと名乗ったからな。」


「俺が、メッセンジャー博士に…。」


「そうだ。貴様ならIWC一味を解体できる情報を持っている事、貴様のある程度の情報はメッセンジャー博士が保管したから、後はIWCを解体、そして重要な情報を探し出せば解決すると彼がいった。だから、まずは日本にいって緒川二郎と接触し、そして渡部真三を追い払うんだな。」


「了解。この話は皆にはある程度、内緒にするからな。」


「当然だ。安易に口にすれば、俺もお前も命がないからな。」


「当然だ。だから、俺たち2人で秘密の階段を下のはそのためだ。」


 俺はこの話が2人だけの秘密になっているのは間違いなく口外されれば俺たちの命がない事を典紀さんは知っていたからだろう。

 だから、俺と典紀さんは2人だけの空間でこうして話したのは当然だと感じた。


「よし、これで皆を招集しよう。」


「あぁ、そうだな。」


 俺はこれで無事に典紀さんと話を終えたせいか、これから皆を招集していよいよ、本格的な争いが始まると予兆だと感じた。


 いよいよ、イラク戦争阻止と皇室を渡部真三やIWCの魔の手から救出する戦いが始まろうとした。

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