第87話 ユンケラ首相とご対面。
とにかく俺の能力で酸素を保てれば間違いなく時間稼ぎが出来る。
そして、火の煙は間違いなく上に上がっているからそれを警戒せねば間違いなく殺される。
それ故に俺は、この危険な状況下で多くの酸素と微量の二酸化炭素(Co2)を出しながらとにかく時間稼ぎするしかなかった。
火の煙は一酸化炭素だからそれを吸い続ければ間違いなく俺たちは殺されるから22階まで持つ事を祈るしかなかった。
「ゲオルグ。大丈夫か。」
「勿論、僕もこの煙を吸い込んだら確実に殺されるのが分かっているのでね。電子機器を上手く利用して一酸化炭素を吸わずに上手く切り抜けようとしている。だから大丈夫だ。シュタイン。」
「よし、俺も酸素を出しているからこの調子で上手く行けば22階まであともう少しだ。」
俺は22階まであと少しだと実感した影響からかこれから俺は最終決戦まで持てばそれで良かったと思った。
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そして、22階に到着した俺はようやくエレベータの扉が開きこれから本格的に戦闘を始めようとしていた。
「よし、ゲオルグ。これから貴様と俺は争いに入るが大丈夫か?」
「あぁ、大丈夫だ。僕とシュタインでようやく、この階にいるユンケラ首相とご対面できるからな。」
「勿論だ。ここからが本格的な戦いになると思うぞ。」
俺はこれから本格的な争いが起きる事を予感しながらいよいよユンケラ首相とご対面になると感じつつ、これから彼女との決戦が始まると俺は感じた。
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「俺はエンデル・シュタイン。ユンケラ首相はここにいるだろ。」
俺はユンケラ首相が居そうな来賓部屋の扉を開けてこれから彼女と本格的な戦闘が始まる予感がした。
「シュタイン。どうやら誰もいないな。」
「そうだな。ゲオルグ。」
俺はこの部屋がハズレだと思いながら、次の部屋を探そうとした。
その時…、
「シュタイン。危ない。」
ゲオルグが危機察知した影響で俺は一瞬で背後を避けた。
「貴様は、アンジェラ・ユンケラ首相なのか?」
俺はあのおばさんの素顔を見た時、見かけ以上に醜い表情をしていた事から俺は間違いなく彼が例のアンジェラ・ユンケラ首相だと思い、これから彼女と本格的な争いが始まると予感した。
「だったら、ユンケラ首相。不意打ちしたい事は俺達が貴様達にとって不都合な情報を持っているからに他ならないだろうが。」
「その通り。君達はここで死んでもらうよ。でないとバイエルンという製薬会社やドイツの情報が皆漏らされてイラク戦争計画を妨害される事が明白だから…。」
イラク戦争計画はアメリカだけでなくドイツやフランスも仕組んでいた訳か。
つまり表向きは偉そうな態度を示している彼女達も中身は相当な外道だったと証明された訳か。
成程…。
そんな連中だからこの様な悪行に簡単に手を染められるし、何かあったら自分の保身だけで逃げる最低のクソ野郎だな。
「なら、俺は貴様を殺して本格的にバイエルンという製薬会社と軍需産業の繋がり等を全てばらす。貴様達みたいな外道と一緒にするな。」
「ほう、『カラプソフミーラ』がそんなに高尚な組織だと思うのか?」
「何…。」
俺は『カラプソフミーラ』が高尚な組織じゃない事は分かっていたが、それでも彼女は何か俺たちに不利な情報を持っていそうで戦々恐々し、俺の身体から鳥肌が立った。
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