第77話 Немецкий выбор. (ドイツ人の選択肢)

「ただいま、ベルリン中央駅で起きた人身事故の影響でベルリン地下鉄は全線で運転見合わせとなっております。」


 ベルリン地下鉄が運転見合わせになったので俺は少し不安になっていた。

 何故なら、ベルリン地下鉄で運転見合わせになった事は、時期に警察官がここに来ることを俺は理解しているからだ。

 警察官が来れば俺たちは確実に殺されると感じた。

 だから、早くゲオルグが早く、ドイツ首相官邸府の暗号鍵を開けて一刻も早く侵入せねばならないのだ。

 早く、遅れると俺たちは確実に捕まって殺される。

 俺はゲオルグが無事に暗号鍵を解除する事だけを祈った。

*******

 その頃、俺は地下鉄の券売機の電子構文構造を調べていた。

 案の定、解除するのは簡単に進める事が出来た。

 何故なら、この電子構文プログラムはドイツ語と英語だけで構成されており、両言葉はラテン文字で構成されている。

 つまり、ラテン文字で構成されている事は、英語しかできなくても言語を理解すれば簡単に情報が読み込めるわけだ。

 裏を返せば『ドイツの為の選択肢』は、ドイツ語で Alternative für Deutschland. という意味で、fürは~の為、Alternativeは選択肢、そしてDeutschlandはドイツを表す言葉になる。

 つまり、これを上手く使えばドイツの暗号情報を解読など簡単に出来ちゃう訳だ。つまり、安全構文セキュリティコードはSicheren Cohdになる訳だ。

 それを上手く弄れば簡単にドイツ首相官邸府の防犯は簡単に破壊できる。

 だから、俺はその部分だけを削除する事にした。

*********

 俺がベルリン中央駅で人身事故が起きた以上、ここから去らなければ逆に殺されると思いつつ、ゲオルグが無事でいて欲しいと感じながら、行動するしかなかった。

 しかし、この様な状況の中で俺はここから逃げようとするのはゲオルグを見殺しにするのと同意義だ。

 だから俺は、ここから脱出する時はゲオルグと共に逃げなければならなかった。


 ―――ゲオルグ。どうか無事でいてくれ。


 俺はゲオルグが無事でいてくれるだけで非常にありがたいと感じていた。


「シュタイン。鍵は解除した。これからドイツ首相官邸府まで向かうぞ。」


「あぁ、これで無事に突入できるな。ゲオルグ。」


「済まない。シュタイン。俺が券売機で電子構文弄りをしている最中に何が起きた。」


「あぁ、検札員を装った諜報員のおっさんが俺たちに対して攻撃してきた。」


「諜報員はまさかДВДか…。」


「あぁ、ドイツの諜報機関であるДВДの連中なのは間違いない。」


 つまりДВДの連中がここで暴れているのは間違いないと確信した。

 だからこそ、ゲオルグにそれを報告するしか今は出来なかった。


「分かった。ДВДはユンケラ首相の命令で俺たちを殺そうとしているのだ。」


 俺たちはユンケラ首相に狙われている。

 つまり、ユンケラ首相が何を隠しているのかはっきりとしているなら、ドイツ首相官邸府に突入する以外にないと俺は感じた。

 そして、地上に上がり、ドイツ首相官邸府を再び見た俺はさっきと異なり、警備が非常に気はくになっている事に気付いた。

 これで侵入できると確信した。

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