第75話 駅南口に官邸府。
「ここが、ドイツ首相官邸府か?」
「あぁ、そうだな。僕もドイツ首相官邸府に入るのは久々だし、表立って入る事は出来ないがな。」
当然、ゲオルグがドイツ首相官邸府に入るのは流石にきついと感じた。
何故なら、ドイツ政府から彼は目を付けられているのは当然だし、あの国は立ち位置が変わっただけでナチスの頃から変わっていない事を俺は知っているからだ。
無論、ナチスはアメリカのプロテスタント右派が支援している事は俺は予め知っているので、驚く事ではない。
そして、アメリカプロテスタント右派は偽ユダヤ人を正体なのも、俺は余計に許せなかった。
何故なら、ユダヤ人を偽装してプロテスタント原理主義で戦争を起こしているからそれが非常に憎いからだ。
「ゲオルグ!!」
「シュタイン。どうやら裏口があるからそこからどうやって侵入するか考えてみようか?」
「当然だ。表から入れば俺達は捕まるだけで終わるからな。」
俺はこの状況の中でどうやってドイツ首相官邸に入る事が出来るのか悩みながら様々な方法を考えていた。
―――う~ん。ドイツ首相官邸府に入るには難しいなと感じる。でも、地下鉄には確か改札が存在しなかったよな。
「ゲオルグ!?」
「どうした?シュタイン。」
「そういえば、ベルリンの地下鉄はモスクワ等と異なり改札はなかったよな。」
「あぁ、ベルリン地下鉄は打刻式だからホームに入るのはかなり容易だ。」
俺はベルリン地下鉄から入れる方法があると思いつつ、そこからベルリン地下鉄の通路から掘れば良いと感じた。
「なぁ、ゲオルグ。ベルリン地下鉄の地下を利用すればそれで大丈夫か?」
「解らん。でも、俺の能力は電子機器改変能力だから上手くやればベルリン地下鉄は疎か、ドイツ首相官邸府の
俺はその話を聞いてある場所に改変できる場所があると察知し、そこしかないと感じた。
「なぁ、券売機に行かないか。」
「そうだな。券売機からプログラムを改変すればドイツ首相官邸府に入れるかもしれない。」
ゲオルグの能力は電子機器に関わるものであるなら、電子機器から突入してプログラムを改変すれば良いだけだと俺は思った。
********
「よし、ベルリン地下鉄は案の定、閑古鳥だ。列車に入らなければ罰金を取られる心配がない。存分に調べたまえ。」
「分かったよ。シュタイン君。僕はこの改変を成功させて見せる。」
ゲオルグは何時程なく本気の姿勢を見せている。
そして、この券売機を通じてセキュリティプログラムを開ける要因になるなら、俺は彼にその任務を託したいのだ…。
「ゲオルグ。貴様がプログラムを開けている最中、俺はその見張りを行う。だから安心しろ。」
「分かったよ。シュタイン君。僕は券売機でプログラムを改変している間は意識を失うから僕の周りを監視してくれ。」
「了解!!」
俺はドイツ首相官邸府の
もし、連中がここに来るなら俺は貴様らを絶対に殺してやる。
「ねぇねぇ。いい年のお兄さんたちが券売機で何をしているの?」
「俺たちは変なことをしていないから安心しな。それで、貴様は鉄道が好きなのか?」
「ううん。僕はこの地下鉄は嫌いだよ。」
ドイツの子供がそこまで地下鉄が嫌いな理由がはっきりした。
この国の地下鉄で子供等を襲う犯罪者が潜んでいる事を…。
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