第44話 Интериские Борьбы.(情報戦。)

 ―――その頃。典紀とシュタイン達は…、


「典紀さん。アビーム大統領はイラクの大統領だけであって警備が非常に厳重ではないか?」


 俺は、アビーム大統領の生存に対して非常に不安になっていた。


「シュタイン。お前はアビーム大統領の事が凄く心配しているのは分かる。俺もイラクの様子を俺の能力をつかって情報を得ているのだが、肝心な情報をつかみ取る事が出来ない。」


 典紀さんの能力は相手の情報を事前に諜報する能力なのか。

 つまり、彼自身の能力の戦闘力は極めて低い。

 だが、相手の情報を諜報する能力が主流だから指令には非常に向いているともいえる。


「つまり、典紀さん。貴様は情報を諜報する能力で俺達やイラクの情報を知った訳か。」


「あぁ、その通りだ。俺はその能力を発動し君たちの様子やジョンソン達の様子を聞

 き取りしていた。」

 確かに、戦闘威力は皆無だが、敵に回すと厄介な能力だと思った。

 戦闘能力について言うと、ピストルや短剣を用意すればそれで賄える。武器さえあれば、相手の弱点や体力情報などを諜報出来るので非常に有利に立てる。


 典紀さんの能力、恐るべし!!


「分かった。ジョンソンにはこの件については話さないからイラクの様子を聞いて欲しい。」


 俺はジョンソン達に詳しい事情を話さない事を前提としながらこれからマリーナと共に典紀さんから事情を話そうとした。

「俺の能力で得られた情報だと、IWCや米軍はイラクで小型放射能爆弾を使用する。そして、証拠を隠蔽する為にかなり高い温度で爆発させ、米軍の遺体を跡形もなく残さないようにするだろう。」

 俺はこの話を聞いて『9・11』のテロの件について思い出した。

『9・11』テロはアメリカ政府の自作自演であって中東にテロリストはいない。

 いたとしても欧米やサウジアラビアによって支援されたテロリストが殆どなのだろう。

 また、戦車に小型の放射能爆弾を取り付けてあるので近くで爆破すれば高い高熱で軍隊の遺体諸共溶かして何も残さない。

 そして、たとえば爆風を受けなくても放射能が周辺にまき散らされてストロンチウムなどを飲み込むことで癌や心臓病などを抱えてしまう。

 故に、俺の能力では戦車破壊能力には向かない。最も、俺の能力では戦車を破壊する事は出来るが爆風や放射脳の事を考えると破壊した後の代償が凄く大きくなるから、俺は戦車破壊舞台には到底無理だと感じた。


「典紀さん。俺の能力では戦車を破壊できても後が大変だから、誰に戦車破壊を頼むのだ?」


 俺は誰に戦車破壊を実行させるのか典紀さんから聞こうとした。


 ―――その頃、ジョンソン達はアビーム大統領の応接室へ行き、話をしていた。


「つまり、大統領殿はアメリカによって支援された大統領だと。」


「その通りだ。だが、何故俺が狙われているのかよくわからない。」


 確かに、アメリカから選ばれた大統領なのでアメリカ政府によって殺されるのは明らかな矛盾が起きていると言える。

 俺はどうしてアメリカから狙われているのか話を聞こうとした。


 だが…、


 パンッ、パンッ。


 突如、銃声が俺らの周辺で聞こえ始め誰かが俺達を攻撃していると感じ取れた。


「おや、アンタがジョンソンか。私の名前はエンデラ・ドロテア。君はここで死んでもらうよ。」


 俺はその名前を聞いただけでぞっとした。

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