第39話 姉弟と共に帰還。
シチリア島からローマに帰還した俺達は、クレメンテさんが兄さんを引き取って暫く治療する必要があると判断した為、俺は暫くローマに滞在した。
そして、あの研究所は事件後、見事に廃墟になったものの、クレメンテさんがローマ市長を通じてバチカン市国爆破事件の犯人を改めて報道した事により、真の犯人がイタリア中に広まった。
そして、その音声を俺は聞いていた…。
「ローマを始めとするイタリア及びバチカン市国の皆さま。バチカン市国爆破事件の犯人はIWC職員の1人だと判明しました。くれぐれも国際機関からの大本営から報じられたシュタイン達ではありませんので、皆様は国際機関の言う事にはご用事してください。」
俺はその音声を聞いた少しだけ安心した。
まさか、クレメンテさんが美人ローマ市長を介して、この様な話を介していたとは驚きだ。
俺はその話を聞いて少しだけ安心した。
「なぁ、マリーナ。俺達は少なくてもバチカン市国爆破事件の犯人でない事とIWC職員が犯人である事は俺達の功績だと思うよな。」
「勿論、そして私の弟であるエリックは、ラッジと共にお前の兄の回復を待って彼から事件やゾンビ難民の件について聴取しようとしている。だから私達はこれからガウクが目覚めたら帰還するが大丈夫か?」
俺は、兄さんの言っている事が凄く気になった。
俺の妹がIWCの手先と判断され、これから彼女は一体、どうなるんだ。と感じた俺達はあいつがヤバい方向に突っ走る事に恐怖を感じた。
俺は少し気分転換したいが故に、暫くマリーナと共は雑談を話していた。
すると…、
「姉ちゃん。シュタイン。ガウクさんが起きたから少し彼と話してほしい。大丈夫か?」
俺は兄さんが目覚めた事で彼から話を聞くことにした。
「シュタイン。マリーナ。お前らに頼みたい事がある。俺は結局、妹をIWCから引き離す事が出来なかった。あいつが金で転ぶと思っていた俺はダメな兄貴でしかない。だが、シュタイン。お前なら俺達の妹であるドロテアを救えるはずだから、あいつを救ってくれ。」
「当然だ。我が妹であるドロテアは貴様と違い、本気で狂っている。だからあいつを救うとなると、殺して救う事になるがそれでも良いか?」
「あぁ、出来ればドロテアを生かして救いたかったが、奴がIWCの意向に染まっているなら最悪、殺害する以外に方法がないからな。だから、俺は貴様にドロテアの件を頼んで欲しい。」
「了解。兄さん。俺は、『9・11』の真実を追求すると同時に、言論の自由を失くしたアメリカを解放して見せる。だから最悪、俺らの妹であるドロテアを殺す事になるが、貴様がそれで良いなら後悔するなよ。」
「あぁ、頼むぞ。シュタイン。」
俺は兄さんとの約束でドロテアを救うと決意し、彼女の行動から最悪、殺す事になる事を覚悟するように誓った後、俺とマリーナ、そして彼女の弟であるエリックと共にこれからモスクワへ帰還する事にした。
「なぁ、マリーナ。エリック。俺の兄さんはクレメンテさんやラッジさんとともに何するんだろうか?」
俺はモスクワ行きの列車に乗りながらこれからマリーナたちと話していた。
「シュタイン。君は人を信頼できる性格じゃないのは、アメリカ政府に裏切られた事が大きい事を僕は知っている。けど、僕は少なくてもガウクさんやクレメンテさん、そしてラッジさんは美人ローマ市長と共に行動すると思うから安心して欲しい。」
「エリック。それは本当か!?」
「本当だよ。シュタイン。君は本当に猜疑心が強いな。」
「しょうがないよ。俺はアメリカに裏切られた思いからマリーナな貴様の意見を信用できるとは俺は思わないから。」
俺は少々、不安を残しながらこれからローマからベルリンを介してロシアのモスクワへと向かっていった。
だが、この時の俺は国際機関の怖さをまだ知らなかった。
その機関が俺達を潰そうとする事を…。
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