シチリア島ハザード編

第34話 移民に乗っ取られたイタリア

ローマからシチリア島の列車に乗った俺達はこれからイタリア南部にあるシチリア島に向かっているさなかだった。

ナポリから船でシチリア島にあるパレルモという場所に向かっている最中だから俺はあそこがどんな場所なのか非常に気になっていた。


「なぁ、クレメンテ。ナポリから船に乗るが、ナポリの状況などんな状況なのか話してくれないか?」


「シュタイン。ナポリはローマ以上に移民や難民によって占拠され、交通マナーも劇的に悪化している。だから、普通の政治家はあそこを凄く嫌がる。」


「そうか。なら、俺達は尚更そこに行く必要があるな。」


ナポリは確か港町でそこからシチリア島に向かうことが出来たんだな。

つまり、船なら奴らも潜んでいる可能性が高いから十分警戒しなければならない。

だから…、


「なぁ、マリーナ。貴様の弟は確か、そこにいるんだよな。」


「えぇ。私の弟はシチリア島のどこかにいる。けど、私には詳しい場所が何処にいるか分からない。なぜならあいつは一人で行動して、独自で情報を得ていく奴だからな。」


「そうか。貴様の弟は単独行動が凄く好きなんだな。」


俺はマリーナの弟が単独行動を非常に好むことを知りつつも、どうして彼があそこにいるのか非常に気になった。


「シュタイン。確かにその通りだ。私の弟は独自の行動を取ったお陰でフランス政府の悪行を暴く事が出来た。私が救われたのは弟がフランス政府が難民を放置して政府を野放しにした事が原因かもしれない。」


成程。

貴様が生き延びられたのは貴様の弟が独自の情報でフランス政府から情報を奪い取り、そこから性犯罪を犯す難民たちの居場所を突き止めたわけか。

つまり、『9・11』テロだけでなくフランスの性犯罪も自作自演で行われた事になる。

俺はそう思いながらナポリに到着するまで彼らと話していた。



そして、ナポリに到着しこれから船でシチリア島に向かうとしていた俺達は…、


「クレメンテさん。これからパレルモには船で乗れば良いんだな。」


「その通りだ。勿論、専用の船があるから大丈夫だ。」


「成程、自前の船でパレルモに向かえば良いんだな。」


「その通りだ。」


俺はこれからクレメンテさんの船に搭乗してこれからシチリア島最大都市、パレルモへ突入する事を決意した。



そして、クレメンテさんの自家用船で海を横断する中、ある船から大量の人が乗った船が今にも傾きそうな中で俺達の目の前で転覆しそうな状態だった。


「マリーナ。あの船は間違いなく難民輸送船だよな。」


「あぁ、あの船がイタリア、スペイン、フランスなどに運ばれていくんだ。」


俺はその話を聞いてぞっとした。

どうしてそのような行為をするのか謎だったが、こういう事を欧米がやっても国際機関は何も問われないのに対し、同じような行為をロシアやイランが行えば袋叩きでは済まされない状況が起こる事は容易に想像できた。

だとすれば、あのバチカン爆破事件も犯人はIWC職員であるコミ―でも俺達が犯人にすり替えられる可能性が十分にある事…。

そう考えれば帰った後、チェノフスキー大統領や鷹川典紀さんに詳しい情報を聞いてでっち上げの件を聞くしかないな。

俺はそう思いながらこれからパレルモへ向かっていった。

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