第22話 Началый Утры. (始まりの朝。)

そして、ロシア料理でカミラの祝辞を祝ってから翌日の朝。


「シュタイン。これから私とアンタでイタリアに行くようだが大丈夫か。」


「あぁ、大丈夫だ。確か、イタリアはEUの影響によりプラクチカの難民や移民を受け入れざる得ない状況を作っているようだな。」


俺はイタリアに限らず、EUに加盟している国は移民・難民を受け入れざるを得ない状況が作られていると実感している。

だから、EUがどれだけ危ない組織なのかハッキリしていた。


「確か、イタリアはEUによって主権を失いドイツやアメリカ等の圧力が掛けられている国だろ。」


俺はイタリアの現状についてマリーナに語った。

勿論、任務に行く場所はイタリアの南部。即ち、ナポリやシチリア島でその状況を調べるのが分かりきっている。


「そして任務地は、イタリアでもとりわけプラクチカの移民・難民が多い、シチリア島の方だよ。」


やはりか。

イタリアでも南部の方に行く事は既に確定済みの任務だったわけか…。

なら、俺はイタリア南部がどの様な状況なのか調べるだけだな。

そう思った俺は他の3人の安否を確認しながらこれからマリーナと共にモスクワからドイツのベルリンまでは列車で行けば安全だと主った。


「シュタイン。まず、私と共に典紀さんからポーランド経由ベルリン行きの往復乗車券と400ユーロを貰いに行く。そのお金でイタリア南部に行く列車に乗るぞ。」


「了解。俺も飛行機は危ない事は分かっているから船か、列車でしかこの任務が出来ない事は分かっている。だからこれから典紀さんの元へ行ってもらいに行こう。」


「えぇ。」


俺はマリーナの了承を元にこれから典紀さんからベルリン行きの往復乗車券と400ユーロを貰いに行く事にした。


そして俺は典紀さんの部屋に入りこれからの任務を聞こうとした。


「典紀さん。場所はイタリアのシチリア島だよな。」


俺は素直に場所を答えた。


「シュタイン。お前の言っている事はあっている。だが、シチリアだけでなくナポリの方も調べてほしい。」


ナポリ…。

イタリア南部にある都市でイタリアは疎か欧州では最も交通マナーの悪い都市で有名な場所だ。

恐らく、イタリアは南部に行くほど移民、難民などが溢れ勝っている可能性があると思った俺はこれからどんなテロ事件が起きるのか考えようとしていた。


「典紀さん。イタリアって欧州で交通マナーが悪く、南部に行けば行くほどマナーが悪くなるよな。」


俺は典紀さんにナポリの交通マナーを語りながら彼の顔を伺った。

すると…。


「あぁ、当然だ。だが、お前は『9・11テロ』の自作自演情報を俺に提供したから、この様な任務は簡単にこなせるだろう。」


成程…。

俺が『9・11テロ』の自作自演を暴いた事は非常に評価できる訳か…。

確かに俺の様に情報分析力が高ければ確実にこの任務を引き受けられるのは間違いない。

だから典紀さんはイタリアの移民・状況を引き受けさせたんだ。


なら…。


「典紀さん。俺とマリーナはこれからナポリの方へ行ってくる。」


「頼むぞ。シュタイン。」


「あぁ、ありがとうな。」


俺は典紀さんの任務の為にナポリに行く準備をした。

こうしてこれからおれとマリーナはナポリへ行く為、駅を探した。

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