イタリア戦線編。
第21話 Мой, Первое Миссии. (我が、初任務。)
カミラが入隊してから一週間が過ぎたモスクワ。
「典紀。お前はこれからどこに行くんだ。」
「シュタイン。勿論、カミラの入隊祝い、そしてお前やゲオルグの再祝いだ。」
典紀さん。貴様は俺だけでなくカミラやゲオルグの祝いをやろうとしているんだ。
なら、俺は行くしかないな。
そして、その日の夜。
俺達は、この前とは違うロシア料理店で祝辞を祝っていた。
店名は『
ここで俺達は再祝いを行った。
幸いにもこの前の店よりも予約席が広く、ここで話し合いをやるのは非常に最適だと感じていた。
「シュタイン君。私もアンタもようやく『カラプソフミーラ』の一員になったんだね。」
「あぁ、カミラも俺達と同じように任務を受けて仕事をするんだ。」
俺はカミラが合格して一先ず安心したが、恐らく典紀さんから初任務が来るだろうと思っている。
だから気を抜かず、食事を楽しみつつもこれから典紀さん達が俺にどんな任務を課す注目した。
「では、お前らにこれからチェノフスキー大統領からの任務が届いた。これからそれぞれ2つに分かれて任務をこなせ。」
「はい。」
やはり俺の予測は合っていた。
これから俺が誰と共に任務をやるのかわからない。それでもこの任務が確実に危険で神経を尖らせる内容なのは間違いなかった。
だから…、俺は覚悟した。
「では、2班に分かれて任務をこなすが、まずジョンソン、ゲオルグ、カミラ。お前らはこれからイラクの『サッダーム・アル・アビーム』大統領が本当に核兵器を隠していないか確認してくれ。そしてその報告を俺にしてほしい。」
「了解。」
どうやら俺はマリーナと共に別の任務を課せるようだな。
カミラとは別の任務になるが、それでも俺とマリーナは別の任務があると真剣に聞こうとした。
「そして、シュタインとマリーナ。お前ら2人はこれからイタリアの移民・難民状況について調べてくれ…。」
「了解。」
俺とマリーナはどうやらイタリアの難民・移民状況についての調査の様だ。つまり、これから過酷な任務になるのは間違いない。
ただ、他の3人に課せられた任務に比べればそこまで難しい内容とも思わない。
何故ならイラクは部族争いが強い為、『アル・アビーム』が統率しなければ国が保てない一方、俺達はイタリアの移民・難民状況について調べるだけだ。
ただ、彼らが暴れてきたら俺の能力で奴らを圧死されるのみだと思い、本気で能力発動の条件を考えていた。
「そして今日の話し合いはこれで終わりだ。後は、ゆっくりと食事を召し上がってくれ…。」
「了解。」
「そう。今日のロシア料理は『ペリメニ』や『鳥のミルク』と言うメニューだ。だからロシアの味を楽しんでくれ…。」
典紀はチェノフスキー大統領から課せられた任務を皆に説明した後、彼はそのままロシア料理を召し上がった。
俺も、ペリメニというものがどんなものなのか気になったが、翌日の任務の為に対価の言葉をメモしなければならないと思った。
「シュタイン。このペリメニは凄くおいしいよ。」
「あぁ、程よい油と餃子の肉汁が相まって組み合わせとしては最高だ。」
俺はこうして任務の話を終えた後、ペリメニ等のロシア料理を召し上げりながら今日を楽しんだ。
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