とうとう世界の終わりの日は来てしまった。「私の」世界の終わりだ。穏やかな気持ちでこの日を迎えられれば、なんてささやかな願いはもろくも砕け散った。怖い。怖くてたまらない。これが死を迎えるときの気持ちなのかと。泣きたいし、叫びたい。怒りたいし、暴れたい。でも、どれもできなくて私はただ、占った。その瞬間がいつ来るのかを。占いの結果は、夜。夕闇が夜の闇に変わる頃、流星となって隕石は落ちてくるのだと出た。

 

 私はつとめて普段と同じ生活をしようとした。朝、目が覚めて、少年と一緒に朝食の豆のスープを食べ、洗濯をし、掃除をし、昼の野菜スープを少年と一緒に食べる。だが、午後はもう気力がなくなってしまった。何をしようとどうせ死ぬのだ。森に薪を拾いに行くなど面倒くさい。私は少年のことをほったらかしてベッドに潜り込んだ。けれど、眠れるわけもない。そんな私を少年は心配して見に来た。私は起こされるのかと冷や冷やしたが、少年がしたのは予想外のことだった。私のベッドに一緒に潜り込んできたのだ。

 

「おねえさん、こわいよね。よしよし」

 

 私の頭をぽんぽんと撫でる少年に、見えないように私は涙を流した。

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